「アイマス シンデレラガールズ 燿城夜祭」で見た“お祭りのにぎやかさと余韻を感じるステージ”

 CNET Japanの編集記者が気になる話題のトピックなどを紹介していく連載「編集記者のアンテナ」。主にゲームなどのエンターテインメント関連も取材している佐藤が担当。今回は、6月10日と11日に大阪府の大阪城ホールにて開催されたライブイベント「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 燿城夜祭 -かがやきよまつり-」の模様をお届けする。

「アイドルマスター シンデレラガールズ」の単独ライブとしては3年ぶりに声出し可能なライブとなり、“プロデューサーさん”の歓声がこだまするステージとなった(DAY1)
「アイドルマスター シンデレラガールズ」の単独ライブとしては3年ぶりに声出し可能なライブとなり、“プロデューサーさん”の歓声がこだまするステージとなった

 これは、バンダイナムコエンターテインメントがソーシャルゲームを基点として多方面に展開している「アイドルマスター シンデレラガールズ」をテーマに、同作に登場するアイドルの声を担当しているキャスト陣が出演するライブイベント。これまでもさまざまな形式やコンセプトを持ってステージを行ってきたが、今回は“お祭り”をコンセプトに据えた内容。文字通りのお祭りや夏を感じさせる楽曲を中心に、開催地の大阪にちなんだ演出も織り交ぜながらステージが展開された。

 今回両日出演したのは、藍原ことみさん(一ノ瀬志希役)、髙野麻美さん(宮本フレデリカ役)、高森奈津美さん(前川みく役)、都丸ちよさん(椎名法子役)、三宅麻理恵さん(安部菜々役)、飯田友子さん(速水 奏役)、井上ほの花さん(浅利七海役)、桜咲千依さん(白坂小梅役)、嘉山未紗さん(脇山珠美役)、河瀬茉希さん(桐生つかさ役)、二ノ宮ゆいさん(八神マキノ役)、村中 知さん(大和亜季役)、ルゥティンさん(塩見周子役)、高田憂希さん(依田芳乃役)、伊達朱里紗さん(難波笑美役)、長野佑紀さん(小関麗奈役)、松田颯水さん(星 輝子役)、佳村はるかさん(城ヶ崎美嘉役)、和氣あず未さん(片桐早苗役)。加えて、DAY1では新田ひよりさん(道明寺歌鈴役)、神谷早矢佳さん(南条 光役)、田澤茉純さん(浜口あやめ役)、DAY2では津田美波さん(小日向美穂役)も出演。両日とも27曲ずつ、約3時間に及ぶステージを展開した。なお、当初DAY2での参加が告知されていた山下七海さん(大槻 唯役)、鈴木みのりさん(藤原 肇役)は出演が見送られている。

 新型コロナウイルスの流行以降、コールなどの声援を控える公演が続いていたが、シンデレラガールズ単独ライブとしては、約3年ぶりに声出しが可能となり、会場に集った多くの“プロデューサーさん”(※アイドルマスターシリーズのファンのこと)は、パフォーマンスやトークに対してコールや声援を送っていた。

 今回は会場の中央にステージが作られ、客席が360度囲むような形に。DAY1開演前の場内では祭ばやしが流れ、浴衣姿のスタッフやダンサーがステージに登場。綿菓子を作ったりヨーヨーつりに興じるなど、お祭りの空気感を作る一幕も。そして開演時間となったところで、アシスタントの千川ちひろがモニターに映し出され、プロデューサーさんの発声練習を行うとともに、挨拶や注意事項のアナウンスとともに、声出しの練習も行ってライブがスタート。

 ライブのオープニングを飾ったのは「Yes! Party Time!(和太鼓アレンジ)」(都丸さん、飯田さん、嘉山さん、二ノ宮さん、高田さん、伊達さん、長野さん、和氣さん)。盛り上げ曲として定番となっている「Yes! Party Time!」の和風お祭りアレンジと言えるような、このライブならではの楽曲となり、この日進行役を務める伊達さんによるかけ声やあおりも加わり、プロデューサーさんのコールも大きく響き渡り、一気にお祭り騒ぎのような雰囲気に。この曲ではおなじみのウェーブも360度で行われ、壮観な光景となっていた。

 ステージ上には伊達さんと高田さんが残り、改めて挨拶。伊達さんから3年ぶりの大阪公演(※2020年2月に京セラドーム大阪で行われた「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 7thLIVE TOUR Special 3chord♪ Glowing Rock!」以来)であるとともに、3年ぶりに声出しありの公演であることを告げると、みんなで「わっしょい!」と言うなど大盛り上がり。高田さんからも、このライブがお祭りがテーマであることを説明して、次の曲へとつなげていった。

 まずはソロ曲を続けて披露する流れに。新田さんによる「満願成就♪巫女の神頼み!」は、巫女のアイドルである歌鈴を詰め込んだような楽曲。俗にお祓い棒と呼ばれる大麻(おおぬさ)を手に、巫女風の衣装を着たダンサーとともに、コミカルな表現を交えつつかわいらしい歌声でパフォーマンス。田澤さんによるあやめのソロ曲「Shinobi 4.0 忍者のすゝめ」では、忍者をイメージさせるポーズを交えながら忍びの世界を描いた楽曲を歌う。歓声ありの公演で披露するのは初めてということもあり“ニンコール”も響き渡っていた。

 法子のソロ曲「プライスレスドーナッCyu♡」は都丸さんに加えて、髙野さんと飯田さんの3人で披露。法子のドーナツ好きを示すように、冒頭では3人がそれぞれドーナツを手にして登場。終始キュート感あふれる空気に包み込んでいた。「ヒーローヴァーサスレイナンジョー」(村中さん、神谷さん、長野さん、松田さん)では、オリジナルは光と麗奈が歌う往年の特撮をイメージさせる楽曲。冒頭は神谷さんと長野さんが、時折対決しているように向かい合いながら歌いすすめ、途中からは助っ人として村中さんと松田さんも登場。間奏では亜季と輝子としての見せ場も作りつつ4人でのパフォーマンスを行った。

 「全開!ミラクルアドベンチャー」(高森さん、三宅さん、井上さん)は、ユニット「はぴのす」の3人がそろってライブ初披露。コミカルなやりとりとバラエティ感があふれるステージで、それぞれのアイドルとしての持ち味を表現しつつ、見てても聴いていても楽しさを感じさせるものとなっていた。

「全開!ミラクルアドベンチャー」(DAY1)
「全開!ミラクルアドベンチャー」(DAY1)
「全開!ミラクルアドベンチャー」(DAY1)
「全開!ミラクルアドベンチャー」(DAY1)

 そして「パ・リ・ラ」(新田さん、河瀬さん、田澤さん、伊達さん、松田さん)では、ラテンのリズムにのせて軽快に歌い、プロデューサーさんとのコールも相まって一体を生み出していた。

 MCのパートではキャスト陣がそれぞれに挨拶した後、今回のライブ衣装である“燿城羽衣”を紹介。そして「よまつり王決定戦」と題し、お祭りにちなんだゲームで対決を行う企画コーナーが行われた。ここでは松田さん、和氣さん、脇山さんによるチーム名「我(われ)」と、髙野さん、井上さん、神谷さん、高田さんによる「ホラ貝」に分かれて、輪投げでの勝負に。それぞれ入りそうで入らないといった展開が続くなか、投げる前から自信を見せていた神谷さんが、真ん中で一番点数の高い「9」に、一投で入れる活躍を見せてチームホラ貝の勝利となっていた。

 ライブ再開後は、「不埒なCANVAS」(飯田さん、二ノ宮さん、ルゥティンさん)から。これまでのにぎやかな雰囲気から一転して、クールかつおしゃれな雰囲気でせつなさを感じさせるステージに。「花簪 HANAKANZASHI」(藍原さん、髙野さん、都丸さん)は、小早川紗枝のソロ曲を3人で披露する形に。ダンサーも含めてこの曲ではおなじみの和傘を手にパフォーマンスし、それぞれアイドルの魅力を醸し出しつつ和の世界を作り出していた。

 芳乃のソロ曲「日々あどべんちゃーなのでしてー」では、高田さんに加えて、桜咲さんと嘉山さんによる3人での披露に。穏やかな曲調と柔らかい歌声、終始笑顔で歌う姿で心地よく癒やされる空気を生み出す。「夏恋 -NATSU KOI-」(藍原さん、井上さん、ルゥティンさん)は、それぞれに持ち味と感じられる歌声を響かせながら、クールな魅力を放つステージに。「ささのはに、うたかたに。」(髙野さん、三宅さん、河瀬さん、村中さん、和氣さん)は、雨音が流れスクリーンにも雨の光景に映し出されるなか、和傘を手にしっとりとした雰囲気のなかで5人の歌声が重なり、切なさを感じさせるものとなっていた。そして「なつっこ音頭」(都丸さん、井上さん、桜咲さん、神谷さん、長野さん、松田さん)では、浴衣姿のダンサーも混じり、お祭りの雰囲気を会場全体で作り出していた。

「なつっこ音頭」(DAY1)
「なつっこ音頭」(DAY1)

 再度、MCパートにおける「よまつり王決定戦」が行われ、ここでは「かわいい」(新田さん、藍原さん、田澤さん)と「ウサタコメガネキッス」(飯田さん、三宅さん、二ノ宮さん、伊達さん)が登場し、玉を転がして穴に入れてビンゴを狙う「コロコロビンゴ」で対決。転がした玉が穴に入りそうで入らず苦戦するなかで、「チームうさタコメガネキッス」が1投少なくビンゴを決めて勝利した。

 ライブも中盤というところで「廻談詣り」(桜咲さん、高田さん)を、ユニット「かくりよがたり」の2人がそろって披露。夏の夜にマッチするような和風ホラー曲で、赤のコンサートライトが多く振られるなか、ミステリアスかつ独特な雰囲気に包み込む。「N.O.R.~Notes of Revolution~革命についての覚書」(嘉山さん、長野さん、松田さん)でもユニット「SOUL LEATHERS」の3人がそろって披露。ステージでは火花も吹き上がるなか、メタルロックサウンドに熱いシャウトも響き渡り、迫力のあるものとなっていた。

「N.O.R.〜Notes of Revolution〜革命についての覚書」(DAY1)
「N.O.R.〜Notes of Revolution〜革命についての覚書」(DAY1)
「N.O.R.〜Notes of Revolution〜革命についての覚書」(DAY1)
「N.O.R.〜Notes of Revolution〜革命についての覚書」(DAY1)

 神谷さんによる「サイン・オブ・ホープ」は、特撮好きの光が歌うヒーロー番組の主題歌がイメージできるようなソロ曲。疾走感とかっこよさ、そしてさわやかさを感じさせる曲調のなかで、神谷さんが躍動。プロデューサーさんからの高まったコールもあり、一体感のあるステージとなった。

「サイン・オブ・ホープ」(DAY1)
「サイン・オブ・ホープ」(DAY1)
「サイン・オブ・ホープ」(DAY1)
「サイン・オブ・ホープ」(DAY1)

 「ハートボイルドウォーズ」(村中さん、和氣さん)は、ユニット「ガンズパーティー」の楽曲で、ここでは2人での披露に。ミステリアスな雰囲気もありつつ、かっこよさを全面に押し出したステージとなるなかで、手で銃の構えをしながら歌う。間奏ではお互いの背中を預けるかのように決めるシーンもあるような見せ場も作っていた。

 「Nightwear」(藍原さん、髙野さん、飯田さん、ルゥティンさん、佳村さん)は、TVアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」第6話で公開されたばかりのユニット「LiPPS」による新曲で、5人そろっての披露が早速実現。LiPPSの持ち味でもあるカッコよさとセクシーさ、そしてレーザーなどの演出も相まってプロデューサーさんたちを魅了。大きな歓声に包まれていた。

「Nightwear」(DAY1)
「Nightwear」(DAY1)
「Nightwear」(DAY1)
「Nightwear」(DAY1)

 3度目のMCパートとなる「よまつり王決定戦」では、「ガンガン射的ーズ」(都丸さん、河瀬さん、桜咲さん、村中さん)と「射的ング」(ルゥティンさん、佳村さん、長野さん、高森さん)による射的勝負に。的に命中しても倒れず得点にならないという惜しいシーンもありつつ接戦が展開され、同点によるサドンデスで最後の最後、高森さんが決めて「射的ング」が勝利となった。

 ライブも終盤というところで、まず披露されたのは「義勇忍侠花吹雪」(新田さん、嘉山さん、田澤さん)。疾走感のある和風ロックで、それぞれ巫女や剣道、忍者というバックグラウンドを持つアイドルをイメージするような振り付けを交えながら、かっこよく決めるステージとなっていた。

「義勇忍侠花吹雪」(DAY1)
「義勇忍侠花吹雪」(DAY1)
「義勇忍侠花吹雪」(DAY1)
「義勇忍侠花吹雪」(DAY1)

 伊達さんは、笑美のソロ曲「大阪タコちゃんラブちゃん」を披露。笑美は大阪出身のアイドルで、冒頭では笑美として方言全開での説明もありつつ、大阪の魅力が詰まったような、明るく楽しい楽曲を歌う。陽気な気分になりつつ、大阪でこの曲が披露されるという感慨深さを感じさせるようなステージになっていた。

「大阪タコちゃんラブちゃん」(DAY1)
「大阪タコちゃんラブちゃん」(DAY1)
「大阪タコちゃんラブちゃん」(DAY1)
「大阪タコちゃんラブちゃん」(DAY1)

 「情熱ファンファンファーレ」(新田さん、井上さん、河瀬さん、村中さん、長野さん、和氣さん)では、コールができる状況だからこその一体感と楽しさを感じさせる楽曲でテンションを高めていく。そこに夏をイメージさせるハイテンションソング「サマカニ!!」(三宅さん、ルゥティンさん、伊達さん、松田さん、佳村さん)で盛り上がり、さらには「Orange Sapphire」(藍原さん、飯田さん、井上さん、桜咲さん、二ノ宮さん、神谷さん)で、パッションを感じさせるようなステージが展開。どれもコールが楽しい楽曲で、お祭り騒ぎを感じさせるような雰囲気を作り出す3曲となっていた。

 そしてクライマックスにさしかかるなかで「Wish you Happiness!!」(三宅さん、嘉山さん、ルゥティンさん、高田さん、田澤さん)が披露。この曲は2021年1月に行われた新春ライブ「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS Broadcast & LIVE Happy New Yell !!!」のテーマソングで、和風の曲調で宴を感じさせるような、にぎやかな楽曲。こと、当時の公演は初めてのオンラインライブとして行われたものであり、声出しが解禁された公演でこの曲が歌われることは“新たな時代の幕開け”とも、幸せを祈りこの先の笑顔を生み出していく一歩とも思えたシーンにもなっていた。

 DAY1での出演者がステージ上にそろい、この日初めてソロ曲を披露した伊達さんと神谷さんが喜びなどの感想を語る。そして全員で披露されたのは、初公開となる本公演のテーマソング「悠久星涼」。夜のように暗くなった場内に、サブモニターや天井に花火が映し出されるなか、夏の終わりを感じさせるような、そして祭りの余韻に浸れるような落ち着いた雰囲気で、心にしみいるような歌声を響かせていた。

「悠久星涼」(DAY1)
「悠久星涼」(DAY1)
「悠久星涼」(DAY1)
「悠久星涼」(DAY1)

 本編が一区切りとなり、場内にアンコールの声が巻き起こるなかで、ちひろが登場。各種情報が告知された後に、キャスト陣が再登場。ここで歌われたのは「サマーサイダー」(藍原さん、髙野さん、新田さん、三宅さん、桜咲さん、河瀬さん、二ノ宮さん、神谷さん、高田さん、田澤さん、和氣さん)。オリジナルは、久川颯と乙倉悠貴によるデュオユニット「Sola-iris」の楽曲となっており、これを大人数で歌うという展開に歓声とともに軽いどよめきも。夏らしい清涼感とさわやかな風を吹き込むようなステージになっていた。

 それぞれのアイドルが描かれた法被をまとって全員が集結。最後に伊達さんから、プロデューサーさんの声援があるからこそ、ステージが輝くことなどを語り、感謝とお礼の言葉を送っていた。そしてラストナンバーは「お願い!シンデレラ(和太鼓アレンジ)」。シンデレラガールズ始まりの曲である「お願い!シンデレラ」の和風アレンジで、終始にぎやかな雰囲気に包まれながら締めくくり、DAY2へとつなげていった。

「お願い!シンデレラ(和太鼓アレンジ)」(DAY1)
「お願い!シンデレラ(和太鼓アレンジ)」(DAY1)

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]