デジタル大臣を務める河野太郎氏は6月2日、マイナンバー法の改正案の可決を歓迎するとともに、今後の対応などについて語った。
河野氏は、「先ほど参議院でマイナンバー法の改正案が可決された。この改正で各種の事務手続き、添付書類の省略、あるいはマイナンバーカードを申請、取得できる選択肢の拡大、利用の促進が実現でき、利便性の向上につながる」と歓迎した。
一方で、「この法律の審議中にマイナンバーカードに関する一連の事案が明らかになり、国民の皆様に不安を与えていることは大変申し訳ない」(河野氏)とし、既存のデータやシステムを総点検して新たな事案につながらないよう防止策を徹底するとともに、人の介在をなるべく減らすデジタル化を推進し、人為的なミスのリスクを軽減させるとした。
加えて、「例えば、マイナンバーカードのICチップの中に、自分の年金や税務情報が入っていると思われる方もまだいらっしゃる。マイナンバーの制度やカードの基本的な情報を、もう少し力を入れて周知する必要がある」(河野氏)と、現在認識している課題感を語った。
具体的に保険証をマイナンバーカードに統一する時期については、「2024年秋以上のタイミングは確定していないが、厚労省としっかり協議していく。国会の審議の中でもさまざまな懸念が出たので、一つ一つクリアできるように対応していく」とした。
また、介護現場などから期日までに理解が得られなかった場合に期日の延長などは考えているかという質問に対しては、「仮定の質問には答えられないが、(期日までに)ご理解いただけるよう厚労省が対応する。(デジタル庁としても)厚労省や検討会などでさまざまな意見を交換しており、現実的に対応できるようにしていきたい」(河野氏)との返答に留めた。
【訂正とお詫び(6月2日17時09分)】記事掲出時、具体的に保険証をマイナンバーカードに統一する時期を「2023年秋」としておりましたが、「2024年秋」の誤りです。訂正してお詫び致します。
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