理想の仕事を手に入れる後押しとなり得る人脈作りのプラットフォームとして、「LinkedIn」を利用するプロフェッショナルは多い。また、トップクラスの人材を発掘し、迎え入れたいと考えている企業の採用担当者にとっても、このプラットフォームは役立つツールだ。
だが、判で押したようなスカウトメールはスパムに見えることが多く、個人的な関係を築けないため、採用担当者が採用候補者とつながることが難しい場合があった。
そこでLinkedInは、生成人工知能(AI)を導入し、この問題を緩和しようとしている。
同社によれば、採用担当者が同プラットフォーム上で「InMail」メッセージ(つながりのないLinkedInメンバーに送信できる機能)をパーソナライズしたところ、受領率が40%上昇したという。そこで、採用担当者が時間を節約しながら適切な候補者とやり取りできるよう、AIベースのメッセージ機能の提供を開始した。米国と欧州の一部顧客を皮切りに、6月から対象地域を拡大していく予定だ。
採用ツールの「LinkedIn Recruiter」に搭載されるAIベースのメッセージ機能は、同社が独自に開発した生成AIを利用してユーザーのプロフィールをチェックし、パーソナライズされたメッセージを数秒で作成する。
これを使えば、LinkedInユーザーの受信箱には、すぐに削除したくなるような、汎用の文例をコピー&ペーストしたメッセージではなく、AIによってさまざまな情報が加えられたものが届くようになる。
このメッセージには、職歴などのプロフィールを反映した内容や、ユーザーの経歴に関連する詳細な職務記述書の内容が含まれる可能性がある。
このほかにも同社は、会社の価値観やカルチャーを伝えるセクションを「About」内に新設したり、適切な人材を発掘できるようLinkedIn Recruiterの検索機能を強化したりしている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス