サイバーエージェントは5月11日、独自の日本語LLM(Large Language Model:大規模言語モデル)を開発したと発表した。
同モデルはすでに、130億パラメータまでの開発が完了。同社が提供する「極予測AI」「極予測TD」「極予測LP」など、AIを活用した広告クリエイティブ制作領域のサービスにおいて活用を始めているという。
近年、OpenAIが開発した「ChatGPT」を始めとする生成AI・LLMが世界的に注目を集めており、あらゆる業界において急速に活用が進んでいる。
一方、既存のLLMのほとんどは英語を中心に学習されており、日本語および、日本文化に強いLLMは少ない状況にあるという。
そこで同社は、日本語に特化した独自の大規模モデルを開発。同社が保有する大規模な日本語データを生かした独自モデルを開発したことで、従来よりも自然な日本語の文章生成が可能だという。
なお、同モデルについては、広告配信やクリエイティブ制作における技術課題の解決に取り組む同社のAI研究開発組織「AI Lab」と共に研究開発しており、今後、産学連携などの取り組みを通し、国内における自然言語処理技術の発展に貢献していく予定。
また、同社がこれまでAI技術の社会実装を行う中で培った知見を生かし、チャットボットやRPAをはじめとする業界特化型LLMの構築、各企業と連携したLLMを活用したビジネス開発の推進なども予定する。
同社では今後も、高度な技術力を生かし、LLMによる新たな価値提供を行うとともに、各種サービスやプロダクトの品質向上を目指し、研究・開発に努めていくとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」