Bloombergによると、長らく待望されてきたAppleのMRヘッドセットが6月についに登場する可能性があるという。Appleが新たな製品カテゴリーに本格的に参入するのは、「Apple Watch」以来初めてのこととなる。このヘッドセットは、スマートフォンゲームの「Pokemon GO」のように現実世界の環境にデジタルグラフィックを重ねるARの要素と、399ドル(日本では5万9400円)の「Meta Quest 2」のように360度のグラフィックでユーザーを包み込むVRの要素を融合させると予想されている。
しかし、Appleのヘッドセットが低価格で発売されることはないだろう。このデバイスは、3000ドル(約40万円)程度と見込まれており、本質的にiPhoneのインターフェースの3D版となる新種のソフトウェアで動作すると、Bloombergは報じている。同報道によると、現行の「MacBook」ラインアップで採用されているAppleのM2チップが搭載される可能性が高いという。
Metaやソニー、Microsoftなど、テクノロジー大手各社はVRやARに手を出している。しかし、Apple初のVR製品がきっかけとなって、このテクノロジーの普及が進むのではないか、という期待がある。同社には、他の製品でそうしたことを成し遂げてきた長年の実績があるからだ。
「AppleはAR/VRヘッドセット市場に大いに貢献するだろう。実際に、スマートフォンやタブレット、スマートウォッチがそうだったのと同じように」。International Data Corporation(IDC)のリサーチディレクターであるRamon Llamas氏は、そう述べている。
Appleは時計のような正確さで、毎年秋になると、新型iPhoneとともに新しいApple Watchのモデルを発表する。ただし、2023年のアップデートは例年より控え目なものになるかもしれない。Bloombergの報道によると、2023年、Apple Watchに大規模な変更がある可能性は低いという。それが具体的に何を意味するのかは不明だが、これまでとは大きく異なるヘルストラッキング機能が新たに追加されるのではなく、パフォーマンスの向上のようなお決まりのアップデートになるのかもしれない。
それは、Appleの近年の傾向とも一致する。「Apple Watch Series 8」は、温度センサーと自動車衝突検出機能が追加されたことを除けば、「Apple Watch Series 7」と非常によく似ている。さらに、Appleは近年、ハードウェアの変更ではなく、ソフトウェアのアップデートを通して、より多くの新機能を導入するようになっている。「watchOS 9」で登場した睡眠ステージの追跡機能もその一例だ。しかし、筆者は、Apple Watch Series 9が「Apple Watch Ultra」のいくつかの機能(特に、ワークアウトをすぐに開始できる便利な「アクションボタン」)を継承することを期待している。
2023年に「Apple Watch SE」やApple Watch Ultraの新モデルが登場する可能性についてのうわさや報道は、あまり多くない。だが、Appleは毎年、スペシャルエディションの製品を発売しているわけではないので、2023年にそれらのアップデートが発表されなかったとしても、驚かないだろう。
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