Instagramをすぐには利用できない状態にするという作戦に加えて、ノートPCでブラウザー版を使用したときの使い勝手の悪さも長時間の使用を抑えるもう1つの要因となっている。例えば、ウェブ版でもコンテンツを投稿することは可能だが、モバイル版よりも少し手間がかかる。
これまでのところ、この作戦はうまくいっている。この方法を採用してからほぼ2カ月が経過したが、スマートフォンで反射的にInstagramをチェックしたくなる衝動に駆られることはなくなった。今では、ノートPCから1日に何度かアクセスして、お気に入りの料理研究家やミームアカウントの最新情報を確認したら、コンピューターを閉じて、ほかのことをするようになった。
筆者がソーシャルメディアアプリに過度に依存するようになった主な原因は、簡単にアクセスできてしまうことと瞬時に満足感を得られることだった。Instagramなどのアプリの罠(わな)によくはまってしまうのは、スマートフォンから簡単に利用できるせいだ。ひとたびアクセスすると、そこには、おいしそうな食事の動画やHarry Stylesに関するミームなど、筆者の望むものがすべてある。もちろん、アプリに投稿したり、ほかのユーザーとやりとりしたりすることで承認欲求も満たされる。
以前にも述べたように、ソーシャルメディアアカウントの削除を若者に期待するのは非現実的だ。筆者の世代は、デジタルを肯定しながら育ち、オンラインコミュニティーにどっぷり浸かってきた。また、あらゆる出来事の情報を取り入れることも当たり前になっている。筆者の新しいアプローチの方がより現実的だと思う。
Instagramを永久にやめたり、完全に離れたりするつもりはない。しかし、この方法のおかげで、筆者は1日に数分しかInstagramにアクセスしなくなった。簡単にアクセスできていたときは、朝起きては見て、勤務中の空き時間にもすかさずチェックし、地下鉄でもスワイプして、人との集まりの場ですらスマートフォンを取り出していたので、それに比べると、現在の状態ははるかに健全だ。
友達や家族、お気に入りのミームアカウントとのつながりを維持しつつ、ソーシャルメディアアプリやこうしたプラットフォームへの依存を軽減することは可能だ。いくつかの簡単な障壁を設けるだけで、自分の習慣を根本的に変えられる。
筆者がInstagramのモバイルアプリをもう一度ダウンロードすることはあるだろうか。もしかすると、あるかもしれない。しかし、今のところ、この方法はうまくいっている。あなたがもしソーシャルメディアから距離を置きたいと思っているなら、この方法は効果を発揮するだろう。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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