人工知能(AI)システムはいつの日か、Google検索に競合する可能性があるが、そうなっても、AIチャットボット「ChatGPT」を開発するOpenAIの最高経営責任者(CEO)Sam Altman氏の心は躍らない。米国時間2月3日に公開されたForbesとのインタビューの中で同氏は、自分が関心を寄せているのは、検索を「超えたはるかその先」だと述べた。
「これらのモデルについて私が心躍らせているのは、『ウェブ上で検索クエリを入力するという体験をいかに置き換えるか』というようなことではなく、『まったく異なる、はるかに素晴らしいことをいかにして実現するか』だ」と、Altman氏はForbesに対して語った。
OpenAIが2022年11月に公開したChatGPTは公開から数日のうちに、ユーザー数100万人を突破した。ChatGPTは、ユーザーがプロンプトを入力するか、質問を投げかけると、回答を返す。その回答は、インターネットから収集した大量のデータで構築される。
ChatGPTのようなAIツールが、Googleなどの提供する検索エンジンツールにゆくゆくは置き換わるのではないかという意見もある。しかし、Googleは既に、AIを検索に大々的に活用している。同社は2日、同社独自のAIチャットボットを数週間のうちにリリースする計画を明らかにした。
Microsoftは1月、OpenAIとの提携を拡大して、数十億ドル規模の追加投資を行うことを発表した。同社は、OpenAIのモデルをコンシューマーおよびエンタープライズ製品に使用する計画だとしている。
Altman氏はインタビューの中で、長い記事やメールの内容をまとめたり、複雑なコードのデバッグを支援したりするなどのChatGPTの能力を称賛した。その一方で、AIツールのより危険ないくつかの側面について、懸念も示した。
「オープンソースの画像生成ツールで起きている、リベンジポルノの生成に関する大きな懸念については、もちろん注視している」(Altman氏)
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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