Teslaは2016年、同社の自動運転技術を路上でテストしている様子だとする動画を公開したが、同社の責任者は、これが演出されたものだったと証言した。Reutersが米国時間1月18日に報じた。
動画では「車が自律走行している」と説明しているが、Teslaの運転支援システム「オートパイロット」ソフトウェア担当ディレクターAshok Elluswamy氏によると、車は実際には決められたルートを走行しており、赤信号で自動停止するようなこともできなかったという。同氏のこうした証言は、オートパイロットに関連する死亡事故を受け2018年に同社に対して起こされた訴訟の一環として、2022年7月に行われた証言録取で得られたものだ。
「システムの能力を示す」ものとしてプロモーション動画の制作を要求したのはTeslaの最高経営責任者(CEO)Elon Musk氏であり、同氏はその後、動画をツイートしたという。
Reutersが確認した証言録によると、同氏は「動画の意図は、2016年の時点で顧客が利用できる機能を正確に描写することではなく、システムに組み込むこと可能性がある機能を描写することにあった」と話した。
Elluswamy氏の証言は、Teslaによる動画制作の実情を同社従業員が初めて認め、説明したものだという。The New York Timesも以前、動画に見られる車のルートは事前に決められたものだと報じていた。
Teslaは、2018年の訴訟の他にも、複数の訴訟や規制当局による調査に直面する状況が続いている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」