ジャパネットホールディングスとソフトバンクは12月19日、「長崎スタジアムシティプロジェクト」において、ICT(情報通信技術)領域で連携すると発表した。
ソフトバンクの通信ネットワークやスマートシティをはじめとした各分野における技術、ノウハウなど、通信を基盤としたスマートシティに関する最新テクノロジーを長崎スタジアムシティで活用する。データを活用した効率的な施設運営、施設内や周辺地域における消費行動の活性化など、新たな価値を創出する次世代スタジアムシティを構築し、日本をリードする新たな地域創生モデルの実現を目指すという。
取り組みに伴い、ソフトバンクは2024~2028年のスタジアムのネーミングライツを取得。スタジアムの名称は「PEACE STADIUM Connected by SoftBank(ピース スタジアム コネクテッド バイ ソフトバンク)」となる予定だ。
長崎スタジアムシティプロジェクトでは、ジャパネットグループが2024年の開業を目指し、スタジアムを中心とした複合施設開発に取り組んでいる。
今後両社は、スマートシティの土台となる通信ネットワークの構築などを検討する。具体的には、ソフトバンクと同社のグループ会社などが連携し、スタジアムシティ内に5G(第5世代移動通信システム)ネットワーク、WAN、LANおよび、Wi-Fi環境を整備。あらゆるものを「connect」するための土台となる通信ネットワークを構築するという。スタジアムの年間シート購入者などへ特典として専用のSSIDを用意するなど、快適なWi-Fi環境を利用できる仕組みを構築するとしている。
これらの通信ネットワークは、ジャパネットホールディングスが計画している、長崎スタジアムシティの専用スマートフォンアプリを活用した参加型の応援体験や、スタジアムシティ内のグルメ、フード類のオーダー&ピックアップ、駐車場やコインロッカーの空き状況の案内などに利用する。将来的にはスタジアムを中心とした各施設がデータを連携させ、AIを活用してエリア全体の人流を最適化したり、相互送客で消費行動の活性化につなげたりする「Autonomous Stadium」の実現を目指すとしている。
そのほか、スタジアムシティ内にセンサーを設置して人流データを収集し、ソフトバンクのスマートシティプラットフォームで分析する。混雑状況などの情報をサイネージや専用アプリで表示し、来訪者が混雑を避けて過ごせる滞在型のスタジアムシティの実現を目指すという。
人流データは、スタジアムシティ内の誘導、警備、清掃スタッフの最適な配置の検討などにも活用する。トイレやごみ箱にIoTセンサーを設置し、トイレごとの利用回数やごみの量を可視化して最適な清掃頻度を検討するなど、効率的な施設運営を行うための取り組みを検討していくとしている。
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