米サウスダコタ州のKristi Noem知事(共和党)は米国時間11月30日、州政府の機関、職員、請負業者に対し、州が所有するデバイスでのソーシャルメディアアプリ「TikTok」の使用を禁止すると発表した。同知事の行政命令は、中国企業の字節跳動(バイトダンス)が運営するTikTokが、ユーザーの位置情報、インターネット閲覧データ、キー操作などに関する機密情報を掌握し、この情報をソフトウェアデータの侵害や操作に使う恐れがある点を主な懸念事項として挙げている。
命令によると、この命令は直ちに発効し、「サウスダコタ州の職員と機関」および「州の機関、委員会、その当局および係官を含む、州政府と契約する個人および法人」に適用され、州が所有ないしリースしているデバイスでのTikTokアプリのダウンロードと使用、およびTikTokのウェブサイトへの訪問が禁止される。
TikTokに関しては、複数の政府高官がセキュリティ上のリスクを問題視しており、米国での存続が危ぶまれる状態が続いている。
11月には米連邦捜査局(FBI)のChristopher Wray長官が、TikTokとその国家安全保障への潜在的脅威に対する、米国政府の懸念を列挙した。また、TikTokのトラッキングのメカニズムについても、複数の政府高官が警戒感を示している。連邦通信委員会(FCC)のBrendan Carr委員は、下院の監視・改革委員会の小委員会で「TikTokは膨大な量の個人データや機密データを収集する、高度な監視ツールとして機能している」と証言した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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