Microsoftの共同創設者であるBill Gates氏は、最近読んだお気に入りの書籍をブログ「Gates Notes」で定期的に紹介している。しかし今回は、これまでに読んだすべての書籍の中からお気に入りの5冊を紹介することにした。その1つは、ロックスターでGates氏の個人的な友人であるBonoの回顧録だ。
同氏はブログに掲載した動画の中で、米ワシントン州カークランド、インドのニューデリー、米マサチューセッツ州ケンブリッジ、南アフリカのヨハネスブルク、ブラジルのリオデジャネイロに立ち寄り、それぞれの場所にあるLittle Free Library(小さな図書館)に、5冊の書籍を置いていく。同氏は、他の都市のLittle Free Libraryにも同じ5冊を置いてきたことを明かし、動画に列挙したリストの中に近くの場所がないかチェックするよう読者に勧めている。
また、休暇を家族と過ごすのを楽しみにしていると明かし、「私たちは大抵、クリスマスにおそろいのパジャマを着る」とのささやかな情報も提供した。同氏の子らはいずれも成人しているが、楽しく過ごせれば良いだろう。
Gates氏おすすめの5冊は、以下のとおり。
Robert Heinlein氏の著書「Stranger in a Strange Land(邦題:異星の客)」は、火星人に育てられた人間を題材とした1961年に書かれた古典的なSF小説だ。Gates氏は、「中学生の時からのお気に入り」だとして、同書を絶賛している。
「未来には何が可能になるだろうかと思いをはせさせるのが最も優れたSF小説だと思うし、Heinlein氏は、ヒッピー文化の台頭をそれが出現する何年も前に予測してみせた」と、Gates氏は記している。
Gates氏のお気に入りの書籍の中で最も新しいのが、U2のボーカルであるBonoが11月1日に出版したばかりの回顧録「Surrender: 40 Songs, One Story」だ。
「Bonoを友人と呼べて私は幸運だが、彼が『Surrender』の中で明かしている多くの話は、私の知らないことだった」とGates氏は述べている。
Gates氏は、Doris Kearns Goodwin氏の著書「Team of Rivals: The Political Genius of Abraham Lincoln(邦題:リンカーン)」も絶賛している。
「Goodwin氏は、米国で最も素晴らしい伝記作家の1人で、『Team of Rivals』はほぼ間違いなく彼女の最高傑作だ」とGates氏は記し、「エイブラハム・リンカーンについては、いくら読んでも読み足りない」と述べている。
Gates氏は最近、ピックルボールという大流行のスポーツに夢中だが、長年にわたるテニス愛好家でもある。同氏は、Robert Gallwey氏の1974年の著書「The Inner Game of Tennis(邦題:インナーゲーム)」をおすすめの書籍として挙げている。同書は、アスリートだけを対象としたものではない。
「(Gallweyは)過ちから建設的に先に進む方法について、素晴らしいアドバイスをしており、私は長年にわたり、公私の両方でそのアドバイスに従おうと努力してきた」とGates氏は述べている。
元素の周期表に関する書籍を読んだことがない人がほとんどだと思うが、この書籍から始めてみてはどうだろうか。Gates氏によると、Paul Strathern氏の著書「Mendeleyev's Dream: The Quest for the Elements(邦題:メンデレーエフ元素の謎を解く―周期表は宇宙を読み解くアルファベット)」は、「私が読んだ周期表に関する書籍の中で最高の1冊」だという。「The Inner Game of Tennis」がアスリートだけのための本ではないのと同様に、同書も科学マニアだけのための本ではないと、Gates氏は述べている。
「Strathern氏は、周期表のストーリーを『人間の願望の不規則性を表す寓話』と表現していて、私も同感だ」とGates氏は記し、「化学の歴史は、物質の科学だけでなく、人間の思考の進化についても私たちに教えてくれる」としている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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