オフィスに設置したAIロボットはスポーツ実施の接点になるか--KDDIらが実証

 KDDIは10月31日、スポーツ庁「Sport in Life 推進プロジェクト(スポーツ人口拡大に向けた取組モデル創出事業)」の委託事業として、音声対話AI技術を活用してスポーツ習慣化を目指す実証を開始すると発表した。

 スポーツの実施と習慣化に向け「いつでもどこでもスポーツができること、適切なアドバイスを受けられること」の実現を目指す。


 同社が開発した自然な会話を可能とする音声対話AI技術を活用し、実際のパーソナルコーチの指導方法を学習したAIコーチングロボットを開発。10月31日から2023年3月10日の期間、参加企業となるエイチ・アイ・エスとジェイエスピーのオフィスに設置するという。


さまざまな表情を見せるAIロボット

 ロボットはストレッチアプリを搭載しており、社員のストレッチ時にカメラで社員の動作を解析、正しい姿勢でストレッチができているか評価できるという。多様な表情や動き、声掛けによりその場での運動を応援するほか、ウォーキングやオンラインフィットネスの各種運動プログラムへの参加を促す。運動の実施と習慣化を支援するとしている。


音声対話AI技術によるスポーツ習慣化のサポート

 参加者は、エイチ・アイ・エスとジェイエスピーの従業員。横浜市スポーツ協会も、参加従業員向けに健康増進スポーツイベントを開催するという。参加者のスポーツ実施に関する意識、行動変容を促すとともに、社員のスポーツ実施率の向上につながるかを確認するとしている。

本実証への参加社・団体
実証への参加社・団体

さまざまなスポーツの機会を提供

 KDDIは、2030年を見据えた技術戦略「ライフトランスフォーメーション テクノロジー(LXテクノロジー)」を掲げ、モビリティや宇宙、メタバースなど、多様化が進む消費、体験行動に革新を起こす技術開発を進めている。

 なかでも、音声対話AI技術はデジタル化がさらに進んだ社会において、スマートフォンなどのタッチデバイスに代わる新たな操作インターフェースとして、フィジカルとバーチャルをつなぐ接点になると想定し、技術開発やサービス開発を進めているという。

 また、スポーツは、自己免疫力の向上やストレス解消など健康増進にさまざまな効果をもたらす一方で、日本の成人における週1回以上のスポーツ実施率は56.4%となっており、文部科学省の掲げる第3期スポーツ基本計画の目標値70%と乖離している。働く世代や子育て世代を中心に「仕事や家事が忙しいから」「面倒くさいから」などをスポーツ実施を阻害する要因として回答するなど、スポーツに割く「時間」や「手間」が課題となっているとしている。

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