IT大手の芳しくない第3四半期決算報告が相次いでおり、「Facebook」を運営するMetaも米国時間10月26日、それに続くことになった。マーケターやブランドが支出を控える中で、広告に依存するプラットフォームが直面する課題が浮き彫りになっている。
同社の1株あたり利益は1.64ドルで、アナリスト予測の1.89ドルに届かなかった。売上高は277億1400万ドルで、Refinitivが集計したアナリスト平均予測の273億8000万ドルを上回った。それでも前年同期比で4.5%減少している。
広告で売上高の大半を得ている同社は、ショート形式動画アプリ「TikTok」などのプラットフォームとの競争が激化する中で、ユーザー数を増やし続けている。Metaによると、毎日29億3000万人のユーザーが、「Instagram」「Messenger」「WhatsApp」など、同社のいずれかのアプリを使用しているという。
明暗入り混じる結果となったMetaの第3四半期決算だが、広告収入の獲得に苦戦するソーシャルネットワークは同社だけではない。Spotifyと、Google親会社のAlphabetも、広告需要の縮小を明らかにしている。「YouTube」の売上高は、Alphabetが公表を開始して以降、初めて減少に転じた。閲覧後に消えるメッセージをやり取りできるアプリ「Snapchat」を提供するSnapは先週、売上高の増加がアナリスト予測を下回ったことが明らかになった後、株価が一時25%近く下落した。
Metaの株価は時間外取引で19%以上下落し、本稿掲載時点で104ドル台を推移している。
Metaは7月、上場以来初めて売上高が減少したことを報告し、利益も予測を下回った。Metaの最高経営責任者(CEO)を務めるMark Zuckerberg氏はその際、「今後1年かけて人員の増加を徐々に抑えていく」計画だとしていた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」