凸版印刷は10月26日、ウェブサイトで企業の商品や空間を3Dデータで再現し、自由な視点、組み合わせでバーチャル体験できる「MiraVerse Core」の提供を10月から開始すると発表した。
製品の設計図や3D計測、色彩計測などの正確な3Dデータを用いて、ウェブサイトで臨場感あふれる空間を再現する。同社の色再現技術、3DCG技術をウェブサイト向けに最適化し、高品質なCG再現と敏速な動作を両立するという。
専用デバイスや専用アプリケーション不要で、幅広い利用者に体験を提供できる。スマートフォンやタブレットにも対応し、利用者に対して手軽に正しい情報を伝達し、購買意思決定を強力にサポートできるとしている。
商品の3Dデータは専用の管理サイトで一元管理でき、データを更新すれば商品を変更できる。ウェブサイトを修正する必要がないため、更新コスト削減やリードタイムを短縮できるという。専用のJavaScriptプログラムを利用でき、ウェブサイトに組み込むことも可能。3DデータへのアクセスはAPIとして提供するため、より手軽に外部のシステムと連携したサービスを構築できるとしている。
近年、時間や空間の制約を超えた新たなコミュニケーションフィールドとして、インターネットの仮想空間「メタバース」が注目を集めている。しかし、商品を正確に再現した臨場感の高いバーチャル空間を体験するためには、スペックの高いPCが必要という課題があるという。
凸版印刷でも4月から、臨場感のあるビジネス向けメタバースサービス基盤として「MiraVerse」を提供しており、新機能としてウェブサイトで3Dバーチャル体験ができるMiraVerse Coreの提供を開始することになった。
なお、MiraVerse Coreの本格提供に先がけて、LIXILの玄関ドア・窓の3Dシミュレーション「TOSTEM Digital Simulation」で採用。スマートフォンやPCを活用し、リアルに近い感覚で商品選定ができる体験の提供に貢献しているという。
MiraVerse Coreの価格は、サービス導入初期費が60万円から、月額サービス利用料が60万円から。今後は、さまざまな企業や団体に提供を進め、2025年度では関連受注を含め20億円の売り上げを目指すとしている。
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