ジョジョ初のスマートウォッチが「wena 3」から誕生--ソニー開発者に聞く作品愛・キャラクター愛に満ちた3モデルの全貌 - (page 2)

時が止まる？秒針の仕掛けに注目、パイソン柄が目を引く空条承太郎クロノモデル

　続いて紹介する空条承太郎モデルは、3モデルの中でヘッド部分が最も大きく、ベルト部を含めて全体的にド派手な外観だ。縁に並ぶ「JOJO」の文字や、承太郎の帽子のカラーであるパープルとエメラルドグリーンの星形が目を引く。彼のファッションセンスや価値観をデザインに落とし込んだという。

　文字盤には他にもクロノグラフの針として、承太郎の帽子の定番である「手のマーク」や、襟元についている「J」のチェーンフックなど、承太郎のファッションのモチーフがふんだんに散りばめられている。そして、分針は「スピードワゴン財団」のエンブレムだ。これは、徐倫たちが奪還したDISCを奇抜なアイデアで承太郎の元へと運んだ「サヴェジ・ガーデン」作戦に敬意を表したものだという。

　さらに、空条承太郎モデルでは、承太郎のスタンド「スタープラチナ」の能力に見立てた、時が止まる（止まったかのように5秒間秒針が見えなくなる）仕掛けが施してある。文字盤でひときわ存在感を放っている星の一部（右下）が一部黒くなっていることに注目してほしい。この黒い部分に秒針が入ると針が見えなくなる。その時間が、スタープラチナが時を止められる5秒間、というわけだ。

竜頭にも星のマークがついている

レザーベルトは承太郎の履くパイソン柄のパンツを再現。ヘッドとベルトを繋ぐラグ部分は、承太郎の上着についているチェーンのような形状になっている

　そして、気になる裏蓋は「スタープラチナのDISC」を採用。たしかに、「ストーンオーシャン」の承太郎といえばDISCを連想する人も多いはず。まさに王道の選択だが、裏蓋の円の形とDISCの形状は非常に相性がよく、全く違和感がない。このDISCを見たいがために、事あるごとに時計を腕から外して裏蓋を眺めてしまいそうだ。

3モデルの中で一番大きくド派手ではあるが、装着をすると悪目立ちせずしっくりと馴染む。ファッションのアクセントとして活躍してくれそうだ

「素数」を数えて心の平静を保ち「新月の時」を知る 、エンリコ・プッチ ムーンフェイズモデル

　最後に紹介するエンリコ・プッチモデルは、白と紫を基調としており、一目で彼のスタンド「ホワイトスネイク」をイメージしたことがわかる、上品なデザインとなっている。変化していくスタンド能力や、プッチ神父の精神をデザインに落とし込んでいるという。

　文字盤全体は、DISCをイメージした作りになっている。特筆すべきは、文字盤の目盛り。数字に注目すると2・3・5・7・11といった“素数”しか刻まれていない。落ちつきたい時、心を平静にして考えたい時に『素数』を数える、というプッチ神父の習癖 を視覚化した、とのことだ

　12時の位置には、ホワイトスネイク頭部の王冠のようなデザインがエンブレムとして配置されているほか、長針・短針はプッチ神父が来ている衣服 の十字架がモチーフとなっている。またベゼルやホワイトレザーのベルト部には、ホワイトスネイクに刻まれている塩基配列がデザインされている。

　月の満ち欠けがわかるムーンフェイズ機構が搭載されているのも特徴で、毎日このムーンフェイズ盤を眺めながら「新月の時」を待つことをお勧めしたい。

ホワイトレザーのベルト部分にも塩基配列が刻まれている

　さらに、裏蓋の中央には、DIOの骨から産まれた「緑色の赤ちゃん」が描かれており、その周りを囲むように天国へ行くために必要な「14の言葉」が書かれている。決して忘れることがないよう、言葉そのものを時計の裏蓋に刻みこんでいるという。「カブト虫」がしっかり4つ刻まれている点も見逃せないだろう。

箱にもこだわり「グラフィティアート感」のあるポップなパッケージ

　これまで3種類のコラボモデルを紹介してきたが、購入した際にはぜひパッケージデザインにも注目してほしい。グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所のコンクリート壁を、グラフィティアートのようなポップでカラフルな世界観で表現したものだ。

　天面には、空条徐倫、空条承太郎、エンリコ・プッチそれぞれの特徴的なモチーフが施され、側面にも作品やキャラクターにまつわるグラフィティがふんだんに施されている。また、天面のコンクリートに入るヒビは蜘蛛の巣状に広がっているようにも見え、側面のレンガ柄もやはり蜘蛛の巣状の徐倫のパンツ模様を想起させるトリックアートのようで面白い。このパッケージだけでも、部屋に飾りたくなるほどのジョジョ愛を感じるだろう。

　なおパッケージには、エルメェス・コステロのスタンド「キッス」のシールが同梱されているという。（すぐに取り出してパッケージに貼りたいところだが、剥がすのがもったいないし、剥がすと分裂したもう片方がどこからともなく戻ってきて破壊が起きそうで怖い）

コラボモデルは作る側も、身につける側も「とびきりの愛」を持って接することができる時計

　對馬氏は、wenaのコラボレーションモデルを「作る側も、身につける側も、とびきりの愛を持って接することができる時計」だと表現する。ジョジョコラボモデルの細部に渡るこだわりをみれば、この言葉にも納得してしまうだろう。

　時計は嗜好品だ。だからこそ、對馬氏は「全員が同じものを身につけるのはおかしいのではないか」と疑問を呈する。多くのスマートウォッチは、ヘッド部分にスマートウォッチ機能も内蔵されているため、特定の製品が浸透すると同じデザインのものを身につける人ばかりになりがちなためだ。wenaならスマートウォッチであるバックル部分を変えればいいだけなので、いつまでもジョジョコラボのヘッドを楽しむことができる。

　ジョジョコラボモデルの予約受付は11月17日の12時から。価格は、空条徐倫モデル（wena 3 –JOJO Jolyne Edition-）が5万9400円（税込）。空条承太郎モデル（wena 3 –JOJO Jotaro Edition-）が7万400円（税込）。エンリコ・プッチモデル（wena 3 –JOJO Enrico・P Edition-）が7万4800円（税込）となる。

　それぞれ1000本の数量限定。3モデル全てを揃えるか、親子の絆で2モデルを揃えるか、自分のスタイルに合った1モデルを手に入れるか、本稿を熟読いただき悩み抜いて予約開始日を迎えてほしい。