三井不動産は10月14日、NTTデータ、TSIホールディングスとともに、AI等のデジタル技術を用いることで、店舗への入店率を高めるビジュアル・マーチャンダイジング(VMD)の実証を、10月15日より11月28日までの期間実施すると発表した。
本実証は、千葉県船橋市の三井ショッピングパーク「ららぽーと TOKYO-BAY」に出店中の、「nano・universe ららぽーと TOKYO-BAY店」において、AIカメラの設置等のデジタル技術を活用し、そのデータを解析することで、店舗への入店率を高める効果を検証するというもの。
実証では、店頭にAIカメラおよび赤外線センサーを設置し、ディスプレイ、マネキン、デジタルサイネージといったVMDにおいて、デジタルサイネージに放映する映像や、マネキンに着せるコーディネートなど、複数のパターンを用意する。
赤外線センサーで来店者の位置情報を取得し、VMDのパターンごとに滞在時間や入店者数を比較するなど、来店者の実際の視線や行動から反応を推定。反応が良かったVMDのパターンから、来店者の良い反応を得られるために有効な要素や重要なポイントを整理し、改善を図るという内容だ。
三井不動産によると、商業施設内の各店舗にとって、来店者に興味を持ってもらうには、入口や通路に面した部分の外観およびレイアウトが重要な要素の一つであり、今回の実証は、店舗を通りかかった来店者に対し、店舗の魅力がより伝わりやすくなる店舗設計に生かすことを目的としている。
なお、撮影したカメラ画像データは、来店者の年代・性別等の推定および視線や反応の把握のためにのみ使用し、コンピュータだけが読める形式でデータ化され、解析後ただちに自動的に破棄する予定。実証参加企業である三井不動産、NTTデータ、TSIホールディングスが確認出来るのは集計された数値データのみで、撮影した画像データを直接確認することはないとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」