パナソニック、薄型軽量で簡単壁掛けができる「ウォールフィットテレビ LW1」

 パナソニックは10月6日、壁掛け設置が簡単にでき、電源ケーブル1本で接続できる有機ELテレビ「ウォールフィットテレビ LW1」シリーズを発表した。独自の4K無線伝送技術を採用する。発売は11月18日。55V型で、チューナー部に2TBのHDDを内蔵した「TH-55LW1」(想定税込価格:37万円前後)と別売のUSB HDDを接続して録画する「TH-55LW1L」(同:33万円前後)を用意する。

「ウォールフィットテレビ LW1」
「ウォールフィットテレビ LW1」
チューナー部。2TBのHDDを内蔵したタイプ(右)とUSB HDDとの接続ができるタイプ(左)
チューナー部。2TBのHDDを内蔵したタイプ(右)とUSB HDDとの接続ができるタイプ(左)

 ウォールフィットテレビ LW1は、55V型有機ELディスプレイと別体のチューナー部を組み合わせた新しい形のテレビ。ディスプレイとチューナーは4K無線伝送技術でつなぐことで、アンテナ端子の位置に縛られず、自由な場所にテレビを設置可能だ。

 パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション ビジュアル・サウンドビジネスユニットビジネスユニット長の阿南康成氏は「スマートフォンやタブレットで映像コンテンツを楽しむ人が増え、デバイスの選択肢が増えた。エンターテインメントの楽しみ方が変化する中、その中心を担っていたテレビは転換期を迎えている。従来のテレビに加え、新しい形が必要だと考えた」と開発の背景を話した。

パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション ビジュアル・サウンドビジネスユニットビジネスユニット長の阿南康成氏
パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション ビジュアル・サウンドビジネスユニットビジネスユニット長の阿南康成氏

 パナソニックでは、2012年にポータブルテレビ「プライベート・ビエラ」を発表。2021年には「レイアウトフリーテレビ」を発売し、テレビの持ち運びを可能にしたほか、置き場所も自由にしてきた。今回、ウォールフィットテレビの発売にあわせ、これら3シリーズを「くらしスタイルseries」としてシリーズ化。自発光技術や立体音響など、本質機能の進化を遂げる、通常のテレビシリーズ「ビエラ」との2本柱で事業をリードしていく方針だ。

左から、「ウォールフィットテレビ」、「レイアウトフリーテレビ」、「プライベート・ビエラ」。この3シリーズを「くらしスタイルseries」として販売していく
左から、「ウォールフィットテレビ」、「レイアウトフリーテレビ」、「プライベート・ビエラ」。この3シリーズを「くらしスタイルseries」として販売していく

 ウォールフィットテレビ LW1は、薄型、軽量化し、石膏ボードを使用した壁に簡単に掛けられる新機構を採用しているのが大きな特徴。新たに開発した壁掛け用の専用金具は、金具自体の厚みを抑え、金具をモニターに入り込む設計にしたことにより、金具の厚みをモニターが吸収しスッキリとした設置を実現。専用金具を細いピンで固定することにより、石膏ボードが使用された壁に大掛かりな工事をせずに気軽に取り付けられる。細いピンを使用するため、取り外し後の設置穴も気になりにくい大きさになるとしている。

壁に取り付けやすいように開発された専用金具
壁に取り付けやすいように開発された専用金具

 ディスプレイ部は、高さを抑えた部品を厳選して採用しているほか、スピーカーボックスをなくし、画面が振動して音を出す画面振動スピーカーシステムにより、壁から画面まで3.5cmという薄型化を実現。従来のテレビに比べ、約4割の軽量化にも結びつけた。

壁から画面まで3.5cmという薄型化を実現した「ウォールフィットテレビ LW1」(上)と通常の壁掛けテレビ(下)
壁から画面まで3.5cmという薄型化を実現した「ウォールフィットテレビ LW1」(上)と通常の壁掛けテレビ(下)

 「アンテナ端子に縛られず、壁にスッキリ、簡単に掛けられる。内蔵HDDやUSB HDDの接続により録画もでき、4K放送と従来放送の2番組同時録画にも対応。VODサービスに対応するなど、テレビとしての便利な機能も搭載している」(パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション ビジュアル・サウンドビジネスユニット国内マーケティング部部長の金澤貞善氏)と、テレビとしての機能性の高さもアピールする。

 専用アプリ「どこでもディーガ」に対応し、外出先でもスマートフォンから録画予約できるほか、録画番組や放送中の番組の視聴にも対応。チューナー部にスマートフォンで撮影した写真の保存も可能だ。

 会場では、インテリアスタイリストの窪川勝哉氏とインテリアトータルプロデューサーMAKO氏を招いてのトークセッションも実施。会場内にはお二人がコーディネイトした家具とともにウォールフィットテレビ LW1が展示された空間も用意された。

トークセッションも開催された
トークセッションも開催された

 窪川氏は「ウォールフィットテレビ LW1は、正面だけでなく回り込んで見てもノイズになる要素が少ない。電源コードまで白にしているのは、白い壁の多い住宅にマッチしており、細部までこだわったデザインだと感じた」とコメント。一方、今後、ウォールフィットテレビ LW1に期待することとの問いに対しMAKO氏は「今のままで十分素敵だが、欲を言えば、電源部が充電式になったりワイヤレスなったりするとうれしい。またサイズやカラーのバリエーションがあるともっと楽しめると思う」とした。

電源コードには、住宅の壁の色に多いホワイトを採用。背面には巻き取れるようになっていた
電源コードには、住宅の壁の色に多いホワイトを採用。背面には巻き取れるようになっていた

 窪川氏とMAKO氏はともに、現在の自室にテレビを置いていないとのことだが、会場内の空間にウォールフィットテレビ LW1と組み合わせた、自室の再現スペースも披露。MAKO氏は「テレビボードを置けるスペースがないのでテレビを置いていなかったが、これなら設置できる」とスペースをとらないテレビであることを強調。窪川氏は「ビンテージの家具と組み合わせても違和感がない。今の生活の中で家電ゼロを実現することは無理。大変部屋にフィットしており、このまま持って帰りたい(笑)」とした。

MAKO氏の自室を再現し、「ウォールフィットテレビ LW1」を取り付けたという空間
MAKO氏の自室を再現し、「ウォールフィットテレビ LW1」を取り付けたという空間
窪川勝哉氏の自室をイメージした空間
窪川勝哉氏の自室をイメージした空間

 パナソニックでは、2021年に発売したレイアウトフリーテレビに、別売の外付けUSB HDDで録画ができる「TH-43LF1L」(同:17万円前後)もラインアップ。チューナー部に録画などに対応するHDDを搭載した「TH-43LF1」と合わせて展開していく。

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