Senseの最大の売りだったストレス追跡機能はSense 2にも受け継がれた。Sense 2には、cEDA(継続的皮膚電気活動)を測定する、「身体反応」と呼ばれる新センサーが搭載されている。
このデータを心拍数、心拍変動、皮膚温度といったFitbitの既存デバイスでも測定できる指標と組み合わせることで、Sense 2では身体がストレスを感じている兆候を24時間監視し、通知できるようになった。Senseでは、EDA(皮膚電気活動)は必要に応じてアプリを呼び出し、ベゼルに手のひらを2分間あてて読み取る必要があった。
筆者の場合、Sense 2をつけてからまだ2日ほどしか経っていないので、身体反応の通知件数は多くない。最初に身体反応が検出されたのは、仕事が忙しかった日の夕方近くだ。終業前に仕事を片付けなければと焦っていたのだろうか。しかし通知を受けた時間帯に、特に強いストレスを感じていた自覚はない。しかもアラートをチェックした時には通知が表示されてからすでに20分ほど経つたっており、タイミングも逃してしまった。
Sense 2では、ストレスが検出されると画面に気分の登録を促す通知が表示される。筆者の場合、特にストレスを感じている自覚はなかったが、次に何が起きるか気になったので「ストレスを感じる」を選んだ。すると、ストレスの原因を振り返り、散歩かガイド付き呼吸セッションを行うよう提案する画面が表示された。この機能を使うためには、Sense 2の設定画面でストレス追跡を有効にし、Fitbitアプリで「身体反応」のオプションをオンにする必要がある。
Sense 2では、「Inspire 3」や「Versa 4」など多くのFitbit製品と同じようにストレスマネジメントスコアも利用できる。 このスコアは、心拍数や睡眠、活動などの要素をもとにストレスの身体的兆候を評価するものだ。ただし、Fitbitのアプリにあるストレスマネジメントスコアの説明によると、EDAセンサーを搭載したFitbitデバイスを装着している場合は、その測定値も使用するという。
Fitbitはデバイスに合わせて、さまざまなレベルのストレス追跡機能を提供しようとしているようだ。実際、フィットネストラッカーやスマートウォッチによって、健康指標の測定方法は違う。高価なデバイスほど強力なセンサーを搭載し、健康状態を正確に把握できる。
筆者はSense 2を使い始めたばかりなので、各指標の有用性はまだ分からない。フィットネストラッカーが収集する多数のデータポイントと同様に、この種の指標もデータを解釈する能力や意思がなければ活用できない。
Sense 2では、ストレスレベルを24時間連続で追跡できるようになった。ストレスを感じた時にスポットで測定するより便利であることは間違いない。しかし、特に忙しい時は通知を無視してしまいやすい。また、緊張している時にさらに通知が届くと、ストレスを感じやすい人なら余計に参ってしまうかもしれない。
Sense 2のストレス追跡機能の有用性は、しばらく様子を見ないと分からない。しかし、スマートウォッチが単なる歩数計から、活動や運動をもとに有用な情報を提供できるデバイスへと進化するまでに何年も要したように、現在のストレス追跡機能もFitbitが描いている長期的なビジョンのごく一部にすぎないのかもしれない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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