Fitbitの「Sense 2」は、スマートウォッチによるストレス管理をさらに強化しようとしている。この300ドル(日本では3万2800円)の最新スマートウォッチには、新たにストレスの兆候を24時間自動でスキャンする身体反応センサーが搭載された。初代「Sense」と同じく、スキャンは任意のタイミングでも実行可能だ。米CNETのレビュー記事で指摘されているように、Senseのストレス追跡機能は「役に立つというより、むしろ混乱を招く」ものだった。Sense 2では、この点は改善されたのだろうか。
2020年に発売されたSenseと比べると、Sense 2ではユーザーインターフェースが刷新され、操作性が向上した。しかし最大の違いは新たに搭載された身体反応センサーにある。筆者はSense 2をまだ2日ほどしかつけていないが、すでに効率化されたソフトウェアや復活した物理的なナビゲーションボタンの恩恵を感じている。しかし、ストレスの常時追跡機能の価値を正しく評価するためには、もう少し使ってみる必要がありそうだ。価格はSense(発売時330ドル、4万1216円)よりもやや安くなっている。
Sense 2の発売に続き、10月6日にはGoogleが初のスマートウォッチ「Pixel Watch」の詳細を発表した。どちらのスマートウォッチが優れているかを判断するためには、Sense 2のテストを続ける一方で、Pixel Watchに関する情報もさらに集める必要がある。今回の記事では、Sense 2を実際に使ってみて特に優れていると感じた点を紹介していく。
個人的には、インターフェースはFitbitよりApple Watchの方が優れていると感じることが多いが、Sense 2は正しい方向に進化している。「Today」ビューには消費カロリーや距離、歩数などのデータが丸みを帯びたタイルの形で表示されるようになり、より柔らかい印象となった。
最大のポイントは多くの情報を一目で確認できるようになったことだ。Senseでは、上にスワイプすると主要データのウィジェットが表示され、下にスワイプすると通知、左にスワイプするとアプリアイコン、右にスワイプするとクイック設定が表示された。
これも十分にシンプルだったが、最新のソフトウェアではナビゲーションがさらに洗練され、個々のアプリを起動することなく、多くのデータを表示できるようになった。下にスワイプするとクイック設定、上にスワイプすると通知が表示され、左右にスワイプすることで歩数、心拍数、天気、睡眠、タイマーなどのウィジェットを切り替えられる。各ウィジェットも強化されており、スワイプするだけでその日の活動を概観し、過去数時間の心拍数の推移や前夜の睡眠時間などを確認できるようになった。
2019年の「Versa 2」を最後に廃止されていた物理的なナビゲーションボタンも復活した。Sense 2では、Senseのタッチ式センサーに代わり、本体の側面に物理的なボタンが配置された。個人的にはセンサーより物理ボタンの方が操作しやすいと感じる。特にスマートウォッチのような小さいデバイスで素早くタップ操作する必要がある場合、タップが認識されたか分かりにくいセンサーよりも、一回押すだけでいいボタンの方が好みだ。
側面のボタンを押すとスリープが解除され、もう一度押すとアプリのメニューが起動する。長押しで起動するショートカットはカスタマイズも可能だ(筆者はAlexaが起動するように設定している)。お気に入りのアプリは二度押しで呼び出せる。「Today」ビューの説明でも述べたように、Sense 2ではアプリは丸みを帯びたタイルの形でリスト表示されるようになっており、Senseで採用されていたアプリのグリッド表示は廃止された。新しい表示方法はすっきりとしていて見やすい。また、上下スクロールの方がスワイプ操作よりも自然にアプリを切り替えられるように思う。
性能面では、これまでのところ「Apple Watch Series 8」ほどのスピードや滑らかさは感じられない。しかし、Senseで見られた顕著なタイムラグもないようだ。
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