国際物流プラットフォームのShippio、16.5億円調達--新荷主向けサービスも

　国際物流プラットフォーム「Shippio（シッピオ）」を提供するShippioは9月28日、シリーズBラウンドにおいて、総額16.5億円の資金調達を実施したと発表した。

　既存投資家に加え、同ラウンドよりDNX Ventures、Spiral Innovation Partners、東京海上日動火災保険、みずほキャピタル、あおぞら企業投資など新たに5社を引受先とする第三者割当増資等を実施。今回の増資などにより、累計調達額は約30億円になる。

　同社によると昨今、コロナ禍による物流供給網の混乱やウクライナ情勢などによる資源高の影響で、国際物流のコントロールがより複雑かつ、困難になっているという。国際物流をめぐる情勢が複雑さを増すなかで、本船動静の自動更新や見積もりと発注、貿易書類や請求書の一元管理をデジタル上で実現できる、国際物流DXへのニーズが年々高まっているとしている。

　今回調達した資金は、グローバルを含めた人材採用や、Shippioの機能とサービスの開発、広告宣伝、事業領域の拡大に向けたM＆Aなどに投資する予定。これにより、荷主の課題解決にとどまらず、物流事業者の課題解決にもつながる機能、サービス開発に取り組み、汎用性の高い国際物流プラットフォームの構築を推進していく。

　また、外国籍や多様なバックグラウンドをもつ人材の採用を強化し、組織を100人規模（現60人）へと拡大させる方針。

　加えて、新たな荷主向けサービスとして「Any Cargo」をリリースした。

　同社が取り扱う貨物は、クラウドサービスによるトラッキングと案件管理が利用可能な一方で、他社のフォワーディング事業者が扱う案件については、個別の案件管理が必要だった。Any Cargoを活用すれば、他社のフォワーディング事業者が扱う案件を含めた貨物全体の輸送状況をクラウド上で一元管理できるようになる。

　オペレーション×デジタルの力で、更なる荷主の負荷を軽減するソリューションの提供を通し、国際物流DXを一層推進していくという。