iYellは9月8日、2月に発表した35億円の資金調達後の投資の一環として、不正検知機能開発プロジェクトを立ち上げたと発表した。プロジェクトの第1弾として、AI担保評価システムの試験運用を開始する。
iYellは2月9日に、フィデリティ・インターナショナル、ソフトバンク、三井住友信託銀行、SREホールディングスを含む15社を引受先とした第三者割当増資により、合計35億円の資金調達を実施したと発表している。
調達資金は、住宅ローンプラットフォームのマーケットへの浸透や、事業の拡大を狙ったM&Aに充てるほか、住宅ローンの不正を未然に防ぐために、不正の疑いのある情報を検知するシステムや、個人情報漏洩事故を防止するデータ送信クラウドシステム開発への投資を行うとしていた。
今回試験運用を開始する、AI担保評価システムは、全国のマンション、戸建、土地の不動産価格を、市場データ等に基づきAIによって査定するというもの。
AI査定価格から売買金額の妥当性をチェックし、意図的に市場相場よりも高い金額で住宅ローンの申込を行うという不正を、未然に発見・防止することができるとしている。
iYellでは、住宅ローン取引における不正は、金融機関に対して大きな損害を与えるものの、人によるチェックでは対応しきれないケースが増えていくと想定。本システムの導入により、金融機関の不正検知や業務効率化をサポートし、住宅ローン取引を健全化する仕組み作りにも貢献したい考えだ。
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