慶應義塾大学SFC研究所とソフトバンクは9月12日、6月1日に神奈川県藤沢市の慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス(SFC)に設立した「デジタルツイン・キャンパス ラボ」を、10月から本格的に始動させると発表した。
デジタルツイン・キャンパス ラボは、5GやBeyond 5G/6Gなどの先端技術を活用する、次世代の情報インフラを研究開発する場になるという。各種センサーや動画像認識、空間センシングなどを活用し、キャンパス空間をより精緻にデジタル化。実際のキャンパスとなる物理空間とデジタル化したキャンパスとなる仮想空間を相互連携させ、問題発見や課題解決、自己位置推定技術といった研究開発を実施予定だ。
また、これらの情報を扱う上でのプライバシーやセキュリティーに関する課題も研究する。規格化や標準化などを見据えた次世代の情報インフラを創出するための基盤として、研究開発を推進するとしている。
SFC研究所とソフトバンクはデジタルツイン・キャンパス ラボの設立に向け、2021年からSFCに自営でスタンドアローン(Stand Alone)の5Gネットワークを構築。3次元高精度地図や点群データを活用し、キャンパス空間をデジタル化するなどの準備を進めてきたという。
デジタルツイン・キャンパス ラボでSFC研究所は、30年先を見据えた次世代のキャンパス環境の創出と、デジタルツインの活用事例の創出や関連技術の研究促進、次世代を担う人材の育成を行う。
ソフトバンクは、先端技術にじかに触れることができる実証環境の構築や、最先端技術の継続的な導入と提供、研究成果や事業アイデアの商用化、社会実装の促進などを担当するとしている。
両者はデジタルツイン・キャンパス ラボの始動に先立ち9月29日、シンポジウムを開催する。デジタルツイン・キャンパス ラボでの取り組みの概要や今後の予定、将来の構想について説明する予定だ。
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