「Microsoft 365 メッセージセンター」への投稿によると、Microsoftは「Scheduler for Microsoft 365」を2023年9月1日をもって終了する計画だ。ただ同社は、「(Schedulerが有する)機能のいくつかは将来的に別の製品にバンドルされる可能性がある」と述べている。
Schedulerは「Calendar.help」として知られていたサービスだ。「Cortana」をフロントエンドとして動作する同サービスを利用すると、組織内外の人々とのミーティングスケジュールを設定できる。なお、Microsoftが英語版のSchedulerを「Microsoft 365」アカウント全体にロールアウトし始めたのは、当初の予定よりも1年遅れとなる2021年6月のことだった(同社によるとこの遅れはCOVID-19のパンデミックの影響によるものだという)。
Schedulerを利用すると、「来週、Paulと朝食を取る時間を見つけて」といった自然言語を用いてミーティングのスケジュールを設定できる。バックエンドのサービスは、当事者の予定を調べて、カレンダーの招待を送信する前にメールをやりとりして調整する。また、ミーティングの再調整やキャンセルにも対応している。
Schedulerは、「Microsoft Exchange Online」プランの多くのMicrosoft 365ライセンスに対するアドオンとして提供されてきた。その価格は年間契約の場合、1ユーザー月額10ドル(約1400円)、月間契約の場合、1ユーザー12ドル(約1700円)となっている。また、ボリュームディスカウントやパートナーディスカウントも利用可能であるほか、60日間無料で試用できる。
メッセージセンターには、Schedulerの提供終了について記されているものの、同サービスを終了する理由については触れられていない。筆者は、利用者の少なさ、特にMicrosoftの今後の展望からCortanaが姿を消しつつあることが理由だと推測している。また同社は「FindTime」という類似サービスを「Microsoft Outlook」向けに提供してもいる。
Microsoftは8月末に、グループメッセージングサービス「Microsoft Kaizala」の提供を2023年9月に終了すると発表している。この件についても同社は理由を説明していないが、利用者の少なさがあるのかもしれない。「Windows」部門と「Office」部門が最近、スリム化を図っている点を考えると、自社の製品群を整理し、利用者の少ないサービスを終了してコストを削減しようとしているだけなのかもしれない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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