日立製作所は9月6日、東急百貨店の3店舗(東急百貨店本店、渋谷ヒカリエ ShinQs、+Q ビューティー)において、小型無人店舗サービス「CO-URIBA」を活用した店舗間の送客・誘導につなげる実証実験を開始すると発表した。
東急百貨店は、渋谷地区の新たなランドマークを目指す「Shibuya Upper West Project」に伴う2023年1月31日の東急百貨店本店の営業終了を見据え、利用者のさらなる満足度向上に向けたさまざまな取り組みを検討している。
中でも、コスメ&ビューティーについては、食品と並ぶ重点分野だとしており、渋谷地区内における継続的な利用を促すため、異なるコンセプトで展開する渋谷ヒカリエ ShinQs、+Q ビューティーの各コスメ&ビューティーフロアのさらなる相互利用・強化を進めている。
こうした背景の中、同社と東急百貨店は、CO-URIBAを通じて、「気軽に、興味を持ったブランドのサンプルやビューティー・リラクゼーションなどのサービスチケットが手に入り、それにより新たなコスメ&ビューティーに出会う」という購買体験・価値の提供に向けて、両社で検討・実証を開始する。
同実験は、コスメティックフェア期間中の9月15日〜9月21日および、10月27日〜11月9日の2回において、渋谷3店舗で実施する。
具体的には、対象売場の化粧品を購入もしくは、対象のビューティー・リラクゼーション店舗を利用した人を対象に、各店舗のフロア内に設置したCO-URIBAにおいて、他店舗で取り扱う化粧品ブランドのサンプルや店舗で使えるサービスチケットなどを配布する。
また、商品棚と天井に設置した高精度なセンサーから、利用者の行動ログといったデータを収集。収集したデータとアンケート結果などを組み合わせて分析し、コミュニケーションサービス「LINE」による販促やサイネージ広告による誘導といった、マーケティング施策を展開し、店舗間の送客や相互利用の促進を目指す。
両社は、1回目(9月15日〜9月21日)の実証結果をもとに、 2回目(10月27日〜11月9日)の実証実験では、さらに質の高い顧客体験の提供を目指すほか、収集データを活用したより緻密なマーケティング施策の企画や展開、効果検証も行う予定。
加えて、マーケティング戦略のひとつとして、コスメ&ビューティーフロアのほか、さまざまな施設にCO-URIBAの展開を検討。同社の「生体認証統合基盤サービス」を活用した生体認証による手ぶらでの入店や、IoT決済プラットフォームサービスを活用したセンサー情報による自動決済機能など、同社の各種Lumadaソリューションと組み合わせ、新たな買い物体験とサービスの提供に向けて、引き続き実証を進めていくとしている。
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