アドビ、プロ写真家のニーズに応える次世代のカメラアプリを開発中

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 佐藤卓 吉武稔夫 (ガリレオ)2022年09月06日 10時50分

 Adobeは、スマートフォンによる写真撮影を次のレベルに引き上げることを目指したカメラアプリの開発に取り組んでいる。

背景がぼかされている子供の写真
Googleは2017年、スマートフォン「Pixel 2」のポートレートモードで、背景を人工的にぼかす機能の提供を始めた。Adobeは、このようなコンピュテーショナルフォトグラフィー技術を自社のカメラアプリに活用できると考えている。
提供:Stephen Shankland/CNET

 同社は2024年までに、現在のスマートフォンが持つ優れた演算能力と、プロの写真家から求められることの多いクリエイティブなコントロール機能を融合したアプリをリリースする計画だと、2年前にAdobeのバイスプレジデントに就任し、この取り組みを指揮しているMarc Levoy氏は明かした。

 Levoy氏は申し分のない経歴の持ち主だ。かつてはスタンフォード大学の研究者であり、コンピュテーショナルフォトグラフィーの先駆者である同氏は、Googleの「Pixel」シリーズに搭載されている評判の高いカメラアプリの開発チームを率いていた。

 「私がGoogleで取り組んだのは、高品質の写真を大衆化することだった」と、Levoy氏は米CNETの独占インタビューで振り返る。その上で、「Adobeで実現したいのは、クリエイティブな写真を大衆化し、撮影者とカメラがもっと対話できるようにすることだ」と語った。

 うまくいけば、このアプリは写真撮影のスマートフォン革命を、AppleやGoogle、サムスンといった企業が注力しているメインストリーム機能を超えるレベルにまで進める可能性がある。コンピュテーショナルフォトグラフィーは、物理的に制約のある小さなスマートフォンカメラで、驚くような画質の向上を可能にした。また、パノラマ合成、背景をぼかすポートレートモード、夜間撮影の品質を高めるナイトモードなどの機能を実現している。

撮影者と「対話」するカメラアプリ

 Adobeが開発しているアプリは、万人向けのものではない。思い通りの写真を撮ろうと撮影前に多少の手間をかけることを惜しまない人たちが対象だ。つまり、写真愛好家やプロの写真家など、同社の写真ソフトウェアである「Photoshop」や「Lightroom」をすでに利用している可能性が高い人々とほぼ一致する。このような写真家は、オートフォーカス、シャッタースピード、色味、焦点距離、絞りなど、従来のカメラであれこれ設定をいじった経験を持っていることが多い。

 「Android」向けアプリの「Open Camera」や「iPhone」向けアプリの「Halide Mark II」など、いくつかのカメラアプリは、従来のカメラに似たマニュアルコントロール機能を提供している。またAdobe自体も、モバイルアプリのLightroomに組み込まれた自社のカメラアプリに、一部のマニュアルコントロール機能を搭載している。しかし、開発中の新しいカメラアプリで目指しているのは、異なる方向性だ。好みのショットを撮影しようとする写真家とカメラアプリの間で、もっと「対話」が行われるようにしたいと同社は考えている。

 Adobeが狙っているユーザーは、「自分が撮影する写真に関してこだわりが強い写真家や、撮影時にカメラともっとやり取りしたいと考えている写真家だ」と、Levoy氏は言う。「その結果、多くの可能性が開かれることになる。これこそが、私が以前から実現したいと思っていたことであり、Adobeで実現できることだ」

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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