タニタと住宅建材メーカーの城東テクノは8月25日、体組成計付き高気密型床下点検口「NORNE」を開発したと発表した。城東テクノが9月1日より発売する。想定価格は10万円程度を見込む。
NORNEは、戸建ての床下メンテナンスに不可欠な床下点検口のふた部分に体組成計を一体化させ、フラットな床面に体組成計の機能を組み込んだ。体組成計の置き場所問題を解決し、生活動線上で手軽に健康管理に取り組める。新築やリフォームの工事の際に導入することを想定している。城東テクノは、床下点検口でトップシェアを持つ。
NORNE開発のきっかけは、城東テクノ社員が「体組成計の出し入れが面倒で、出しっぱなしにすると家族に怒られ、片づけると体組成をはかり忘れてしまう」という悩みから生まれたものという。
タニタ本社の受付の床には体重計を組み込まれており、「タニタ本社受付で迂闊に変なところに立つと体重測られます」というツイートが話題になった。このツイートをきっかけに、城東テクノ側からタニタに開発のコンタクトがあったと明かした。
ちなみにタニタ本社受付で迂闊に変なところに立つと体重測られます。 pic.twitter.com/WpOVNirpvG
— 株式会社タニタ (@TANITAofficial) May 20, 2016
NORNEは、タニタのハイエンドモデルをベースに開発。計測項目は、「体重」「体脂肪率」「筋肉量」「筋質点数」「内臓脂肪レベル」「推定骨量」「基礎代謝量」「体内年齢」「体水分率」「BMI」の10項目に対応する。
計測データは、Bluetooth通信でスマートフォンに転送し、対応のアプリ「ヘルスプラネット」で管理できる。4名+ゲストモード1名に対応する。
NORNEの開発にあたっては、強度が課題だったという。体組成計を支える床の強度に加え、計測する時以外は床として踏まれるため、体組成計自体の強度を高める必要があった。「トップシェア同士だから実現できた」と苦労を明かした。
なお、タニタは、体組成計測の中核技術である「タニタアルゴリズム」の異業種への提供は初。回帰分析を行う計算式(アルゴリズム)は、メーカーごとに独自に開発しており、海外系などの安価なものは精度に差があると指摘した。
NORNEにより家族生活動線で自然に計測できることに加え、からだの経時変化を「見える化」することで、健康管理の習慣化を促進。両社では、住宅のIoT化が進む中、これまでにないヘルスケア領域の価値を提案していくという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス