Zホールディングス(ZHD)のグループ企業であるヤフー、アスクル、出前館の3社は8月19日、ユーザーが直接買い物できる来店型店舗の運営を開始したと発表した。
食料品や日用品などを最短15分で届けるクイックコマース(即配サービス)「Yahoo!マート by ASKUL」の拠点を活用。運営する店舗のうち、東京都渋谷区の代々木上原店、新宿区の大久保店、千代田区の紀尾井町店の3店舗を来店型店舗としても運営しているという。クイックコマース事業者の来店型店舗の運営は初の試みになるとしている。
2021年7月にサービスを開始したYahoo!マートは、出前館のサービス上で、アスクルが販売する食料品や日用品を中心とした約2000種類の商品が購入できる。注文を受けた後は、出前館の配達員が都内の専用店舗で該当商品を受け取り、指定された配達先へと自転車やバイクで商品を配送。決済完了後に最短15分で商品が受け取れるという。
アスクルの商品調達力を生かした幅広い商品展開も強みのひとつとしており、購買傾向や時流などを分析したうえで、約400種類にもおよぶバラエティー豊かな冷凍食品、人気が高い「コストコ」の商品など、さまざまな商品を拡充している。
Yahoo!マートは現在、東京都と千葉県で20店舗を運営。代々木上原店は6月10日から来店型としても運営しており、8月18日に店舗のリニューアルを実施。今回の発表に至ったという。
そのほか、新宿区の大久保店は8月5日から、来店型としても運営。千代田区の紀尾井町店も来店型として運営しているが、購入できるユーザーはYahoo! JAPANおよびグループ企業の社員のみとなっている。
2022年秋には練馬区などに3店舗をオープンする予定で、今後も東京を中心にエリアを拡大する方針。また、2022年中に店内調理を開始し、唐揚げ、コロッケなどの店内調理総菜の注文に対応するという。
ヤフーは7月1日、Yahoo!マート事業をさらに推進するための100%子会社として、「ヤフーマートオペレーションズ」を設立。10月1日からは、Yahoo!マートの店舗運営を同社が担当する。
これまで配達を担っていた出前館の配達員に加えて、Yahoo!マート専属配達員の採用も開始する。新型コロナウイルス感染症や熱中症への対策、テレワーク拡大などにより宅配の需要が高まっている状況下においても、専属配達員の拡充により高いサービス品質を維持していくという。
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