少なくとも1人のユーチューバーを含む民間人の新たなメンバーが乗り込んだ宇宙船のほか、軍事宇宙船2機、そして初めて月に向かう韓国の衛星が、いずれも米東部時間8月4日の24時間以内に次々と地球を飛び立っていった。
宇宙に向かうこの忙しい1日の口火を切ったのは、米国に本拠を置きニュージーランドに拠点を持つ宇宙関連企業Rocket Labが開発した人工衛星打ち上げ用の小型液体燃料ロケット「Electron」の小型ペイロードミッションで、米国家偵察局(NRO)の偵察衛星を搭載し、ニュージーランドから軌道に送り込んだ。これはRocket Labにとって連続2回目となるNROミッションだ。
偵察衛星は、米東部時間4日の午前1時、ニュージーランド現地時間4日の午後5時に打ち上げられた。
Successful launch! #NROL199 launched today at 1 a.m. EDT on a @RocketLab Electron rocket from New Zealand.
— NRO (@NatReconOfc) August 4, 2022
Read more at https://t.co/VmGiDjws2I@DefenceAust #AboveandBeyond #space #Australia pic.twitter.com/Zii0OMbrfQ
これに続いたのは、ロケットの打ち上げを手掛けるUnited Launch Alliance(ULA)のミッションで、フロリダ州のケープカナベラル米宇宙軍施設から「Atlas V」ロケットを発射した。このロケットにより、米宇宙軍向けにミサイル探知と早期警戒を行うSBIRS(宇宙配備赤外線システム)衛星を静止軌道に送り出した。
打ち上げはフロリダで4日午前6時29分に行われ、現在、ミッションは計画通りに進んでいる。
ケネディ宇宙センターとケープカナベラル宇宙軍基地が立地するフロリダ州のスペースコースト地域では4日、ULAの打ち上げに続いて、SpaceXの「Falcon 9」ロケットによる韓国産月軌道周回衛星(KPLO)も打ち上げられた。これは韓国初の宇宙探査ミッションで、月の低軌道を周回し、月面を撮影して今後の着陸候補地の地図を作成する予定だ。また、韓国メディアによると、BTS(防弾少年団)のヒット曲「Dynamite」を地球に送信して、月と地球間の無線接続をテストする計画だという。
Korean space program, yessss come on!!! ITS OUR TIME TO SHINE PEOPLE!! DYNAMITE ON THE MOON!! Let’s goooo#KPLO #BTS https://t.co/HsgyJ3JSGq pic.twitter.com/ZEjGNWIVgL
— BTS NASA ARMY (@BangtaNASAverse) August 3, 2022
SpaceXの打ち上げは午後7時8分に予定通り行われた。同じケープカナベラルからULAがロケットを発射してから約12時間半後であり、ロケット打ち上げのハブ拠点となっているケープカナベラルにおいてこれほど短い間隔で打ち上げが実施されるのは、アポロ計画最盛期の1967年以来だ。
フロリダで行われるこれらのミッションの間に、Amazonの創業者Jeff Bezos氏の宇宙関連ベンチャーBlue Originも、テキサス州西部にある同社の発射施設から「New Shepard」ロケットを午前9時56分に打ち上げた。Blue Originにとって6回目となる今回の有人ミッションでは、史上初めてエジプト人とポルトガル人の宇宙飛行士が参加するほか、トリックショットのギネス世界記録で知られるユーチューバーが宇宙へ向かった。
こうした動きに加え、4日には中国も未発表ながら、再使用可能実験宇宙機のテスト発射を行った。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス