Premium Audio Companyは8月3日、オンキヨーブランドの国内展開における今後の事業戦略について発表した。オンキヨー、インテグラ、パイオニアブランドから9月にAVレシーバーを発売する予定で、日本における販売はティアックが請け負う。
Premium Audio Companyは、米国VOXX International Corporationの子会社。2021年にシャープとの合弁会社であるオンキヨーテクノロジー(OTKK)を通じて、オンキヨーホームエンターテイメントから映像、音響事業に関するオンキヨーとインテグラの知的財産を取得している。
Premium Audio Company 日本担当ディレクターの上山洋史氏は「オンキヨー、インテグラのブランドオーナーはVOXX。パイオニアブランドにおけるホームAVのライセンス契約も締結している。OTKKには80名のエンジニアが移籍し、従来どおり、製品の開発設計をしている」と現状を話した。
7月には、日本市場における販売代理店契約をティアックと結んだことを発表。オンキヨー、インテグラ、パイオニアブランドとともに、クリプシュ、ヤモブランドのホームAV製品も取り扱う。
「大阪を拠点にOTKKが製品を企画開発し、マレーシアにあるシャープの工場で生産するというスキーム。製品の企画、生産、販売体制を構築でき、いわゆるインフラが整ったことで、やっと新製品を紹介できるに至った。ティアックをはじめ、パートナー企業の方々には大変感謝している」(上山氏)と話した。
販売を請け負うティアックの国内営業部長の山本浩史氏は「販売代理店として5つのブランドを取り扱っていく。これにより今までより一歩前進した関係になると考えている。私たちもホームシアター市場に参入し、事業領域を拡大していきたい。この市場の知見を高めることで、B2B分野においても相乗効果がだせるように模索していきたいと考えている」とコメントした。
発表されたのは、オンキヨー「TX-RZ50/NR6100/NR5100」、インテグラ「DRX-3.4」、パイオニア「VSX-LX305」のAVレシーバー5モデル。いずれもHDMI 2.1を備え、ドルビーアトモス、DTS:Xに対応。上位モデルには、室内音響最適化ソリューションである「Dirac Live」を採用する。発売は9月を予定。オンキヨーのTX-NR5100のみ12月発売となる。
「日本国内における50インチ以上のテレビの普及率は38%。5世帯に2世帯が50インチ以上のテレビを使っているという計算になり、大型化が進んでいる。今後は8Kが普及することで、さらに大型化が進み、60インチ以上のモデルも増えるだろう。一方、映画館のスクリーンもかなりの大型化が進んでいるが、それにともないスピーカーの数も増え、サラウンドが楽しめるのも映画の醍醐味になっている。最新テクノロジーを、ブランドを通じて提供できるのは光栄なこと」(上山氏)とオーディオ&ビジュアルを取り巻く環境の変化について話した。
会場では、1980年代にオンキヨーのCMキャラクターだった南野陽子さんが登場。CMキャラクターになる以前についてオンキヨーについて知っていたかと聞かれると「すごくうとくて知らなかったです(笑)。父親がすごく音楽が好きで、ステレオもよく聞いていたので、後々思い返すとあれがそうだったんだなと」と当時を振り返った。
今後については「オンキヨー、パイオニアブランドのオーディオ機器も順次発売する予定。OTTKも当然次の製品に関する企画開発を進めている。ラインアップを強化していきたい」(上山氏)とコメントした。
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