睡眠トラッカーが「健康」について教えてくれること - (page 2)

Amanda Capritto Kim Wong-Shing (CNET News) 翻訳校正: 編集部2022年07月20日 07時30分

呼吸数

 睡眠中は心拍数と同じように呼吸数も下がる。そうでない場合は問題が潜んでいるかもしれない。「睡眠中の呼吸数や心拍数に臨床的に有意な変動が認められる場合は、睡眠障害が示唆される。睡眠中に定期的または断続的に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群がよくみられるケースだ」とBrager氏は言う。

1分間の呼吸数を示しているスマートフォン
提供:Whoop

 成人の正常な呼吸数は1分間に12〜20回だ。睡眠トラッカーでは、心拍数と同じく、通常時の下限に近い値が表示されることが多い。

 健康な成人がリラックスした状態にある場合、睡眠中の呼吸は穏やかで一定している。レム睡眠中に夢、特に緊迫した夢を見ている時は呼吸数が増えることがあるが、ノンレム睡眠に入れば落ち着く。

 しかし、アクティビティトラッカーを開発しているWhoopによれば、一晩を通して見ると(たとえ数日単位でも)、睡眠中の呼吸数はほぼ一定していると言う

心拍変動

 心拍変動(HRV)とは、簡単に言うと心拍から次の心拍までの時間(心拍間隔)の変化のことだ。

Whoopアプリ
Whoopデバイスは起きている時と睡眠時の心拍変動を測定してくれる
提供:Whoop

 身体が闘争・逃走反応を示し、心臓が早鐘のように打っている時は、心拍間隔は短い(低HRV)。一方、リラックスしている時は心臓の拍動は遅くなり、心拍間隔も長くなる(高HRV)。

 HRVの値、特に睡眠中の値は高い方がいいとされる。HRVが高いということは、身体の適応力が高く、活動する準備ができていることを意味する。HRVは、その時点で身体がどの程度のストレスを受けているかを示す直接的な指標であり、睡眠中のHRVは高いことが望ましい。

 睡眠トラッカーのデータが低HRVを示している場合は、睡眠中も身体が何らかの理由で過活動の状態にあることを意味する。睡眠時のHRVが低いと睡眠障害の可能性があるという研究結果があるため、睡眠時のHRVが常に低い場合は、ストレス度や就寝時の習慣、睡眠環境など、HRVの値に影響を与えている可能性のある要因について考えよう。投薬や病気の影響が疑われる場合は医師に相談してほしい。

【注釈】
この記事に含まれる内容は情報提供のみを目的としており、健康や医療に関する助言を目的としたものではありません。健康状態や疾患について懸念がある場合は必ず医療提供者に相談してください。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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