市場調査会社IDCの新たな予測によると、仮想現実(VR)ヘッドセットの市場は急成長を続けているが、今のところMeta Platforms(旧Facebook)の製品が大部分を占める。しかし、2023年に平均販売価格が下がり始め、製品の選択肢が広がることから、市場の転換点になる可能性があるという。
IDCによると、2022年第1四半期には、MetaがVRヘッドセット市場の90%を寡占していたという。Metaの「Meta Quest 2」の圧倒的な支持の背景には、同社がメタバースに本格的に投資していることで、限定コンテンツとハードウェアを比較的低価格で提供できているという点がある、とIDCは指摘している。
同分野でMetaに最も近い競合は字節跳動(バイトダンス)傘下のPico Technologyだが、第1四半期の市場シェアで2位とはいえ、わずか4.5%にとどまっている。同社は主に中国で事業を展開しているが、最近は欧州各国に進出し、消費者向けコンテンツを増やしてきたという。
第1四半期のヘッドセット出荷台数で上位3位から5位は、DPVR、HTC Corporation、愛奇芸(iQIYI)で、3社の合計シェアは4%未満だった。
第1四半期のVRヘッドセットの世界出荷台数は前年同期比241.6%増で、継続的な需要と供給の改善が成長をけん引した。2022年通年では、前年比26.6%増となる1390万台の出荷が予測されている。
IDCによると、2023年には販売台数が2000万台を突破し、平均販売価格もピークを迎えるという。また、Metaのほか、PicoやSonyが発売を予定している次世代ヘッドセットが手に入るようになる見込みだ。さらにAppleも同年、ついに待望の複合現実(MR)ヘッドセットを発売する可能性がある。アナリストらは、Appleのヘッドセットが「流れを変える存在」になると予想している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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