エコ活動実績をNFT化してオークションに--電通グループらが実証実験

 電通グループは7月1日、NFTを活用して共創アプローチの実証実験を開始すると発表した。

 川崎市で実施するコミュニティ活動「つながループ」の参加者個々のエコ活動実績を、NFTでアート作品として可視化、販売する。個人の貢献に対する与信形成と経済的な見返りの両立を実現するという。6月から12月末まで、Dentsu International Americas、シビラ、ソニー、ファイアープレイスとの共同で実施する。

 電通グループは従来から、NFTを活用してコミュニティにおける個人の貢献に対する与信形成と経済的な見返りの両立を実現するという共創アプローチ「NFT型コレクティブ・クリエイティブ」の設計を進めている。

 同実験では、家庭用コンポストで作られる堆肥を活用し、地域住民、農園、企業等が一体となって食資源循環社会の実現に取り組むコミュニティとなるつながループの活動を、Web 3.0技術でデジタル化、クレデンシャル管理する。

 エコ活動に取り組む市民コミュニティをWeb 3.0技術と親和性の高い環境分散型自律組織(Decentralized Autonomous Organization:DAO)と見立て、その推進に向けた同アプローチの有効性を検証する世界初の取り組みになるという。

 具体的には、参加者各自が日々のエコ活動を通じてパズル型のNFTを1ピースずつ獲得していき、コミュニティ全体で規定のピース数が集まると1枚の絵が完成する。パズル型のNFTの1ピースは、約20kgの生ゴミ削減の証明書であり、その完成した絵はコミュニティで約180kgの生ゴミを削減した証明書であると同時に、アート作品としての側面も併せ持ちあわせているという。

 このエコ実績アートNFTをオークションに出品し、落札価格は参加者の活動実績に応じて金銭的な報酬として分配される。生ゴミ削減実績を証明するアート作品としてNFTオークションにかけることで、志を共にするコミュニティでの与信形成と経済的な見返りの両立を図ると共に、持続可能な環境DAOの成立要件と、NFT型コレクティブ・クリエイティブというアプローチの有効性について検証する。

 なお、NFTは、メディアアーティストの落合陽一氏による小学生向けサマースクール「Table Unstable」で技術的な有用性が確認された、シビラのNFT用コントラクトウォレット「unWallet」と、ソニーのICカード型ハードウェアウォレットを採用。

 unWalletとハードウェアウォレットを組み合わせることで、参加者はパブリックチェーン上のNFTにICカードをかざすだけでアクセスでき、電子署名を容易に行える。

 さらに、参加者に配布するICカード型ハードウェアウォレットは、DAOの会員証としても機能する。これにより、川崎市内の協力店舗ロックヒルズガーデンの店頭に設置されたスマートフォンにかざすだけで、NFT獲得者限定イベントへの参加が認められるなど、リアルな場で活用もできるという。

 電通グループは、これら参加者向けインセンティブの整備により組織の拡大を図るとともに、参加者が川崎市外でもエコ活動の実績に応じてインセンティブを受け取れるように、DAOに参加する事業者の拡大も進めていくという。

 また、電通グループ、シビラ、ソニーの3社は、本実証実験後も事業化の検討を進める。環境課題の解決に資する活動実績をデジタルアイデンティティ化することで、個々人がより主体的に日々の活動に取り組めるような社会、多様なインセンティブの提供やコミュニティ形成の促進が可能になる社会の実現を目指すとしている。


電通グループ、シビラ、ソニーが目指す社会のイメージ

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