ソフトバンク、新規事業提案制度から生まれたAI・DX人材育成サービスなど開始

 ソフトバンクは6月28日、企業向けのAI・DX人材育成サービス「Axross Recipe for Biz」とアノテーション代行サービス「TASUKI Annotation」の提供を6月から本格的に開始したと発表した。

 
 

 いずれも、同社および、同社グループ会社の従業員を対象とした新規事業提案制度「ソフトバンクイノベンチャー」から生まれたサービスとなる。

 近年、企業や官公庁におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を背景に、幅広い業界や職種においてAIやDX人材へのニーズが高まっており、自社内で人材育成に取り組む企業が増加している。

 しかし、AIやDXを推進するビジネスの現場では実践的なスキルが求められる一方で、従来型の研修やeラーニングの内容は、基礎知識の習得にとどまっていることが多く、実務に応用できるような学習が少ないという課題がある。

 特にAIの領域では、利用用途に応じた個別の開発が求められることが多いほか、新しい開発手法が次々と生まれるため、画一的なプログラミング学習や基礎的な研修だけでは十分に対応できず、より実践的な学習サービスへのニーズが高まっている。

 そうした中で、従来の学習サービスと実務で求められるスキルのギャップに着目した同社のエンジニアがAxross Recipeを発案した。Axross Recipe for Bizは、「Axross Recipe」を法人向けに提供するものとなる。

 同サービスでは、同社の現役のエンジニアや連携する外部のエンジニアが、実際のビジネスの現場で取り組んだAI(人工知能)の活用事例やそこで得たプログラミングなどのノウハウを教材化。300以上の実践的かつ専門性の高いコンテンツを全てオンラインで学習できるという。

 学習コンテンツは、プログラミングのノウハウなどに関する技術ブログと、ユーザーに合った体系的なコースを学習できるeラーニングを組み合わせ、動画やテキストの形式で提供。テーマに沿って、実際にコードを書きながらAIの開発やデータ分析のプロセスを疑似体験できるという。

 具体的には、「自然言語処理演習コース」「データ分析演習コース」「物体検出のAI演習コース」「製造業DXおすすめコース」「流通小売業DXおすすめコース」などのコンテンツを用意する。

 Axross Recipe for Bizの利用者は、すべてのコンテンツを繰り返し演習することができるほか、テストなどで自身のレベルを確認することもできるという。

 また、専任の講師と一緒にひとつのコンテンツを集中的に学び、求める技術を最短で習得できるハンズオン型(体験型)の研修が利用可能。初心者から上級者向けに、10テーマ以上のハンズオン研修プランを用意する。

 同社では、自社のAIおよび、DX人材育成の施策のひとつとして、エンジニアを中心とする希望者を対象に、2021年7月からAxross Recipe for Bizを導入している。また、製造業や流通・小売業など、他業種の企業でもすでに導入実績があるという。

 今後は、コンテンツの拡充を図るほか、現役エンジニアと利用者が参加するオンラインコミュニティーの立ち上げやデータセットの共有機能、セキュアなコード実行環境の提供などを検討するとしている。

 
 

 TASUKI Annotationは、AIの開発において機械学習モデルの構築に必要となる教師データを作成するために、画像やテキストなどあらゆる形態のデータにタグを付ける作業「アノテーション」を代行するサービス。

 昨今、生産性の向上などを目的に企業におけるAIの導入が加速し、自社でAIの開発に取り組む事業会社や、AIの開発を受注するシステム開発会社などが増加している。一方で、高精度のAIを開発するには、膨大な教師データが必要とされるため、AIエンジニアがその作成に多くの作業時間を費やすことになり、AI開発の重要なプロセスに十分な時間を確保できないという課題が生じている。

 外部業者に作業を依頼する場合にも、細かい要件定義や依頼書の作成などに手間がかかるため、その依頼準備に時間や労力がかかるほか、依頼しても納品日まで品質をチェックできず、期待通りの精度のデータが納品されないケースも発生しているという。

 TASUKI Annotationでは、膨大な教師データの作成作業そのものをAIで自動化することで、より短時間で作成可能。さらに、AIの知識を豊富に持つ熟練したスタッフが、データの品質チェックや顧客のフォローアップを行うことで高い品質を実現している。

 加えて、ウェブサイトでの質問に回答していくだけで発注が完了する機能や、顧客と熟練したスタッフが直接やりとりできるチャット機能など、開発現場のニーズに合わせたさまざまなサービスを提供する。

 既に同社や同社グループ会社における複数のAI開発プロジェクトで活用されており、開発期間の短縮やAIの精度向上に貢献しているという。

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