ナッツを麹で発酵し「植物性培養フォアグラ」生成--Dr.Foods、フォアグラバーガー販売へ

坂本純子 (編集部)2022年06月28日 15時41分

 ネクストミーツの子会社となるDr.Foodsは6月28日、米国などで展開するハンバーガーチェーンWAYBACK BURGERS 表参道店にて、植物性培養フォアグラを使用した完全植物性の「NEXTフォアグラバーガー」を7月2日より発売すると発表した。

NEXTフォアグラバーガーは単品が1800円(税込)
NEXTフォアグラバーガーは単品が1800円(税込)

 NEXTフォアグラバーガーは単品が1800円(税込)で、ポテトセットは2300円(税込)、ネクストサラダセットは3000円(税込)。ネクストミーツの代替肉パティとほうれん草を練りこんだバンズを使用している。

 このほかにヴィーガンフォアグラ(一切れ)495円(税込)、ヴィーガンフォアグラ(瓶詰め60g入り)は759円(税込)がラインアップし、これらはECでも販売予定だ。

ヴィーガンフォアグラ(瓶詰め60g入り)は759円(税込)
ヴィーガンフォアグラ(瓶詰め60g入り)は759円(税込)

 Dr.Foodsは、培養肉、微細藻類、遺伝子組換え大豆の研究、代替肉の研究開発、代替肉商品の企画・製造、通販事業を手掛ける。今回、食品工場として64年の歴史を持つマーマフーズとの協業により、パテタイプのフォアグラと、焼いて食べられるフォアグラの2種類が完成した。

「NEXTフォアグラバーガー」は、WAYBACK BURGERS 表参道店で販売する
「NEXTフォアグラバーガー」は、WAYBACK BURGERS 表参道店で販売する

 フォアグラは、世界三大珍味とも言われる人気の食材だ。しかし、強制給餌を行いガチョウやアヒルを育てる生産方法が議論の対象となり、欧米や欧州連合において生産や販売を禁止する動きがあるほか、鳥インフルエンザの影響などにより日本では入手が難しい状態が続いているという。

 そこでDr.Foods 生物学博士のDr.Alexis Guionet(グイヨネ アレクシ)氏が、珍味であり愛好家も多いフォアグラを、動物に負荷を与えない“植物性”で再現しようと考えたと説明した。同社では、世界初の植物性培養フォアグラと自信を見せる。

バンズを剥がしたところ。オニオン、マッシュルームの下にあるのが植物性培養フォアグラだ
バンズを剥がしたところ。オニオン、マッシュルームの下にあるのが植物性培養フォアグラだ

 アレクシ博士は、日本に住むフランス人で「これまでにも植物性のフォアグラはあったが、本物のフォアグラのような濃い味ではなかった。日本の発酵技術でより深い味を実現。カシューナッツを麹で発酵させるとナッツの味が消えて動物的な味わいがでてきた」と説明した。

 Dr.Foodsが開発した植物性培養フォアグラは、培養とうたってはいるものの細胞培養はしていない。カシューナッツを麹によって特定の温度で発酵し、それを再度また特定の温度によって発酵させたものが原料という。

 Dr.Foods 代表取締役の石塚孝一氏はこの点について、「発酵も微生物を培養しているので、同じではないか。発酵肉や、発酵フォアグラというのも変な話。二段階でやっているから培養と言ってよいのではないか。また、世界初としているのは、発酵させている部分。それはどこもやっていないことで、特許申請している」と説明した。

 なお、石塚氏はWAYBACK Burger japanの代表取締役社長やNEXT MEATS HOLDINGS(米国法人)のCEOも務める。

 なお、日本では現状で培養肉の販売が法的に認められていない現状がある。しかし、シンガポールでは国家戦略として食料受給率を上げるための施策として培養肉の製造が可能となっており、今後Dr.Foodsはシンガポールに支社を作り、培養肉の研究・製造を進めていく考えを示した。

マーマフーズ 開発室 室長の及川咲貴氏、Dr.Foods 代表取締役の石塚孝一氏、Dr.Foods 執行役員 Alexis Guionet(グイヨネ・アレクシ)
マーマフーズ 開発室 室長の及川咲貴氏、Dr.Foods 代表取締役の石塚孝一氏、Dr.Foods 執行役員 Alexis Guionet(グイヨネ・アレクシ)

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