現在購入可能なスマートフォンの中で、写真の撮影に最も適した機種と言えばAppleの「iPhone 13 Pro」とGoogleのPixel 6 Proだろう。どちらも安定したハードウェアとコンピューター処理を組み合わせることで、写真と動画を最適な状態にする。一方、ソニーはハードウェアに注力することで写真の質を高めようとしている。この3モデルを比較すると、コンピューター処理の点でXperiaはiPhoneとPixelの後塵を拝している。
どのモデルも明るい場所、少なくとも中程度の明るさのある場所ではよい写真を撮ることができる。室内の花瓶を撮影した下の写真を見てほしい。iPhoneで撮った写真が一番シャープに見えるが、色出しの点では、個人的にはXperiaで撮った写真が好きだ。
続いて、屋外に駐車されたバイクの写真を見ていこう。コントラストはXperiaが最も強く、Pixelが最も弱い。iPhoneは2つのちょうど中間だ。
3機種の違いが最も顕著に表れたのは、日が落ちてから撮った写真だ。Xperia 1 IVにはナイトモードがない。下の写真は暗いバーでカクテルを撮影したものだが、光量が少ない場所でもそこそこの写真を撮影できている。
しかし、スマートフォンを持って夜の街角を撮った下の写真では、ナイトモードのあるiPhoneとPixelで撮影した写真の方がはるかに良い出来映えとなった。Xperiaで撮影した写真は色がぼんやりしていて、細部もよく見えない。空や電線のノイズ処理にも注目してほしい。
Xperia 1 IVには、写真や動画の撮影に特化したアプリが3つ、搭載されている。Photo Pro、Cinema Pro、Video Proだ。Photo Proは、ソニーのミラーレス一眼カメラ「α」のインターフェースを踏襲している。Cinema Proは、ソニーの映画撮影用デジタルビデオカメラ「Venice」シリーズをヒントに開発された映画制作者向けのアプリだ。
Video Proは、Cinema Proアプリよりも気軽に動画を撮影できる。マニュアル操作も可能だが、すべてをXperiaに任せるオートモードも用意されている。筆者は最近、スマートフォンで動画を撮影する際はVideo Proを使うことが多い。
画質はもちろん重要だが、この3つのアプリにはXperiaをiPhoneやPixel、Galaxy S22 Ultraといったスマートフォンと差別化する力がある。
今回のレビューでは、ソニーから借りた試作機を10日間使用した。スマートフォンのレビュー期間としては十分だが、ソフトウェアは初期段階のもので、完成度が高いとは言えなかったからだ。詳細なハンズオンビデオも公開しているので、Xperia 1 IVに興味がある向きはぜひチェックしてほしい。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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