IDCは米国時間6月1日、2022年のスマートフォン出荷台数が3.5%減少して13億1000万台になるとの予測を明らかにした。その要因として、重要低下やインフレ、中国の新型コロナウイルス感染拡大に伴うロックダウンなどを挙げている。
中国のロックダウンは、中国市場の需要低下に加えて、サプライチェーンにボトルネックを引き起こしているという。
「スマートフォン業界は、需要の減退、インフレ、今後も続く地政学的緊張、持続するサプライチェーンの制約など、多くの面で逆風の高まりに直面している。しかし、はっきりした終わりが見通せない中国のロックダウンの影響は、その中でも群を抜いて大きい」と、IDCのリサーチディレクターとしてWorldwide Mobility and Consumer Device Trackersを担当する務めるNabila Popal氏は述べた。
ただしIDCは、これが一時的な落ち込みであり、出荷台数は2026年にかけて緩やかに回復すると予想している。
サプライチェーンの混乱によって受けた影響が最も小さいのはAppleだという。Appleは「サプライチェーンの管理を強化」しており、高価格帯の製品を利用する大部分の顧客は、インフレなどの影響をそれほど受けないためだという。
Strategy Analyticsは4月、「地政学的問題、部品不足、インフレ、為替相場変動、新型コロナウイルス感染症による混乱」のため、スマートフォン出荷台数が約2%減少すると予測した。また、TrendForceは最近、インフレ率の上昇とロシアによるウクライナ侵攻を理由に挙げて、スマートフォン生産台数の予測を2度引き下げている。
先週には、2022年のiPhone生産台数が2021年と同水準になること、また、サムスンは2022年のスマートフォン生産台数目標を3000万台減らしたことが報じられていた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」