不動産買取再販事業を手掛けるすむたすは5月16日、シリーズBラウンドで総額12億円の資金調達を実施した。対象エリアを拡大するとともに、周辺事業への新規参入を図り、さらなる事業拡大を目指す。
既存投資家であるWiLに加えて、モバイル・インターネットキャピタル、グローバル・ブレインが運営する農林中金イノベーション投資事業有限責任組合、マーキュリア・ビズテック投資事業有限責任組合、CARTA VENTURES、きらぼしキャピタル夢・はばたき1号投資事業有限責任組合と個人投資家を引き受け先とした10億円の第三者割当増資を実施。また日本政策金融公庫から2億円を借り入れする。今回の資金調達により、累計調達額は20億円を超えた。
すむたすは、テクノロジーを活用して家への売却オファーを提供する「iBuyer」(アイバイヤー)事業を展開。従来の不動産売買に代わる、よりシンプルな代替手段を提供し、最短2日で物件の売却ができるスピードが特徴だ。2018年10月には不動産売買の新たな手段を提供するために「すむたす買取」をスタート。ユーザーからの査定依頼の累計金額は3500億円、累計件数は1万件以上になる。
直近1年の販売件数は昨対比5.4倍と大幅な成長を遂げており、東京都のみとしていた対象エリアも首都圏の大半にまで拡大するなど、順調な伸びを示しているとのこと。今回調達した資金は、対象エリアのさらなる拡大と住宅ローンサポートや仲介サービスと言った周辺領域の新規事業に充てる計画だ。
「住宅ローンに関しては、お客様から紹介してほしいと相談されることが多い。すむたすで取り扱うことができれば、家の買い替えに関することを一気通貫で提供でき、お客様の利便性が高まる。このサービスによって売上が何倍にもなるというものではなく、アイバイヤーとして幹の部分に枝葉が足されていく感じ。住宅の売買は売り主、仲介、買い主と介在者が多くなる。混乱してしまうことも多いので、その部分をシンプルにしていきたい」とサービスの向上を目指す。
今回の資金調達を受け、アイバイヤーとしてのサービスを拡充することで、2028年までに不動産の直接売却における国内NO.1プラットフォームになることを目指すとしている。
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