アンカー・ジャパンは4月13日、日本における最新の取り組みや新製品を披露する「Anker Power Conference – ’22 Spring」を開催した。3Dプリンター市場への参入を明らかにしたほか、ロボット掃除機などを手掛ける「Eufy」ブランドに4つのサブブランドを設けるなど、新たな取り組みを発表した。
アンカー・ジャパン 代表取締役CEOの猿渡歩氏は「2021年度は300億円という数字を作ることができ、前年比40%以上の成長率を記録できた。強みのあるECはもちろん、直営店舗の改善にも取り組み、コロナ禍においても2ケタ以上の売上成長を実現している」とコメント。今後については「充電ブランドとしてスタートしたアンカーだが、オーディオブランドの『Soundcore』やロボット掃除機の『Eufy』など、生活を豊かにするためにブランドの幅を広げてきた。2022年は新たにブランドを進化させ、多くのカテゴリーに進出する」とした。
アンカーでは現在、充電池などを手掛ける「Anker」、オーディオブランドの「Soundcore」、ロボット掃除機などの「Eufy」、プロジェクターの「Nebula」を展開。これに加え、家庭用3Dプリンターの「AnkerMake」とウェブカメラやワイヤレスヘッドセットなどリモートワークなど仕事環境をスマートにする機器を扱う「AnkerWork」を発表した。
家庭用3Dプリンターは「AnkerMake M5」として、2022年冬頃の発売を予定。「家庭でものづくりが楽しむ人が増え、家庭用3Dプリンターの需要も高まってきた。一方で長い待ち時間と仕上がりに対する不満も出てきている。AnkerMakeは、驚異的なスピードと高い印刷精度が特徴の3Dプリンター。安定的な印刷速度と加速度を実現したPowerBoostテクノロジーにより、従来の3Dプリンターに比べ約5倍の作業スピードを実現した」(アンカー・ジャパン マーケティング本部長の吉野優希氏)と特徴を説明する。
本体は大きく分けて3つのパーツで構成され、組み立て時間も約15分と簡便化しているとのこと。AI機能カメラを搭載し、専用アプリから常時モニタリングできるほか、タイムラプスで撮影した映像をSNSなどにシェアすることも可能だ。AIカメラは元のデータと出来上がりをリアルタイムで整合させるため、失敗しても自動停止できるなど、数時間まった後で失敗していて、時間も素材も無駄にしたというケースを回避できるという。
すでに、米国ではKickstarterでクラウドファンディングを実施しており、開始72時間で5億5000万円の調達額を突破したという実績を持つ。税込価格は9万9990円となっている。
AnkerWorkでは、「オフィスでも自宅でも、その人らしく活躍できるベストな仕事環境のサポート」をコンセプトに、第1弾製品としてウェブカメラ、スピーカー、マイク、ライトが一体となった4イン1ビデオバー「AnkerWork B600 Video Bar」(発売:6月上旬、税込価格:2万9900円)を用意。2Kの高解像度のカメラに顔を明るく映すライト、ノイズリダクション機能のついたマイク、スピーカーとリモート会議に必要なツールを1つにまとめた。
Nebulaブランドからは、Android TVを搭載したシーリングプロジェクター「Nebula Nova」(発売:4月13日、税込価格:9万9990円)を新たにラインアップする。プロジェクターと天井照明、Bluetoothスピーカーを1つにした省スペースモデルで、40〜120インチの投影が可能。800ANSIルーメンの明るさとフルHDの解像度に対応する。一般的なシーリングライトと同じように工事不要で取り付けられ、クローゼットやカーテンにも投影できるとのこと。
あわせて、Nebula初のレーザープロジェクター「Nebula Cosmos Laser 4K」(発売:6月8日、税込価格:24万9900円)、「Nebula Cosmos Laser」(発売:6月8日、税込価格:16万9900円)も発表した。レーザー光源ならではの明るさが特徴で、両機種ともに2000ANSIルーメンを確保。「Dolby オーディオ」と「Sound Dimension」を採用するほか、10Wのスピーカーを2基、5Wのトゥイーターを2基(Nebula Cosmos Laser 4Kのみ)備えるなど、高音質再生を実現している。
オーディオブランドSoundcoreからは、新カテゴリーとなるオーディオグラス「Soundcore Frames Cafe」「Soundcore Frames Landmark」(発売:6月1日、税込価格:各1万9990円)を発表した。
Soundcore Frames CafeはPCメガネタイプで、ブルーライトを20%カットするレンズを採用。サングラスタイプのSoundcore Frames Landmarkは衝撃や傷に強く紫外線A/B波を最大99カットする偏光レンズを備える。耳の周りに4つのスピーカーを搭載し、満充電の状態で最大5.5時間の音楽再生が可能。10分間の充電で約1.5時間の音楽再生が可能な短時間充電にも対応する。
Ankerブランドでは、マグネット対応のワイヤレス充電器「Anker MagGo」シリーズの新製品「Anker 633 Magnetic Wireless Charger MagGo」(発売:4月13日、税込価格:1万2990円)と長寿命ポータブル電源「Anker 757 Portable Power Station(PowerHouse 1229Wh)」(予約販売:4月13日、税込価格:16万9900円)をリリース。
Anker 633 Magnetic Wireless Charger MagGoは、マグネット式ワイヤレス充電対応モバイルバッテリーとパッド型ワイヤレス充電器の3イン1充電ステーション。マグネット式ワイヤレス充電器はiPhone 13/12 シリーズを最大7.5W、パッド型ワイヤレス充電器はワイヤレスイヤホンを最大5Wで充電が可能。iPhone充電用のワイヤレス充電器は、スタンドから取り外してモバイルバッテリーとしても使える。
Anker 757 Portable Power Stationは、高さ288mm×幅463mm×奥行き237mmで、重量約19.9kgのポータブル電源。リン酸鉄リチウムイオン電池を採用していることが特徴で、一般的なポータブル電源に比べて約6倍の長寿命を実現。合計最大および単ポート最大1500W出力の6つのACポートを搭載し、電子レンジやドライヤーを含む、ほぼすべての家電をコンセントと同じように同時に最大6台使用することが可能。Ankerの独自技術である「PowerIQ 3.0(Gen2)」を搭載した2つのUSB-Cポートや、4つのUSB-Aポート、シガーソケットも備える。バッテリーセルだけでなく、製品構造ともに長寿命設計のため、Ankerブランドで最も保証期間の長い最大5年の長期保証を実現した。
コンパクト充電器には、最大65W出力の「Anker 725 Charger」(発売:5月11日、税込価格:5290円)と最大100W出力の「Anker 736 Charger」(発売:6月上旬、税込価格:8990円)をラインアップ。Anker 725 Chargerは、USB-CとUSB-Aポートを1つずつ、Anker 736 ChargeはUSB-Cを2つ、USB-Aポートを1つ備える。
サブブランド展開を打ち出したEufyは、「Eufy Clean」「Eufy Security」「Eufy Pet」「Eufy Baby」の4つを用意。Eufy Securityは、2022年秋にApple Find Myにも対応予定の紛失防止端末「Eufy SmartTrack Card」(発売:2022年秋頃、税込価格:3990円)と「Eufy SmartTrack Link」(発売:2022年秋頃、税込価格:2990円)の販売開始を予定。これまでEufyブランド内で展開してきた家族の見守りに最適なセキュリティカメラカテゴリにおいて、屋外カメラでバッテリー搭載し、ワイヤレス設置可能な「EufyeufyCam 2C 1-Cam Kit」(発売:2022年夏頃、税込価格:1万9990円)と初のワイヤーカメラの「Eufy Solo OutdoorCam C22」の発売も控える。
ロボット掃除機を主軸に、掃除関連製品を展開する「Eufy Clean」は掃除の負担を減らし家で過ごす大切な時間を充実させる製品を展開。新製品としてシリーズ初の自動ゴミ収集ステーション付きモデル「Eufy RoboVac L35 Hybrid+」(発売:7月上旬、税込価格:6万9990円)を7月上旬に発売予定だ。
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