アンカー、ロボット掃除機のサブスクサービスなど2020年に向けた新事業戦略を発表

 アンカー・ジャパンは11月20日、「人の声から、ベストアンサーをつくる。」という新たなタグラインの下、新事業戦略を発表した。中核ブランド「Anker」を「”充電”のリーディングブランド」へと進化させるほか、防災への取り組みを拡大。オーディオブランド「Soundcore」では、完全ワイヤレスイヤホンカテゴリを強化、ロボット掃除機などを展開する「Eufy」は、カテゴリの拡充に加え、サブスクリプションレンタルサービスの開始を明らかにした。

 アンカー・ジャパン 代表取締役の井戸義経氏は「アンカーは幸いUSB充電領域においてトップクラスの評価をいただいている。一方、ユーフィーとサウンドコアはチャレンジャーの立場。ユーザーニーズを汲み取り、アンカーグループらしいアプローチをしていきたい」と話し、各ブランドにおける新商品を発表した。

USB-Cポートも搭載した電源タップ

 アンカーブランドの新製品は、AC電源に加え、USB-C、USB-A出力ポートを備えた電源タップの「PowerPort Strip PD3」(販売予定税込価格:3999円/発売時期:2020年春頃)。独自のPowerIQを搭載したUSB-Aポートを2つ搭載し、接続した機器に合った最大のスピードで急速充電が可能。USB Power Deliveryに対応したUSB-C出力ポートは、最大30Wの出力が可能で、フルスピード充電を実現する。会場には、AC電源を6つ備えた「PowerPort Strip PD6」も展示されていた。

 アンカーでは、モバイル領域に留まらず、乾電池や充電タップなどにも領域を広げていく方針。あわせて、防災に関する取り組みの推進も掲げ、2018年11月に福岡市と災害時における物資供給に関する協定の締結を発表したことを皮切りに、2019年3月に川崎市、7月には兵庫県川西市と協定を締結。引き続き地方自治体と連携していくほか、防災対策のニーズに適う製品の開発、提案に注力している方針を示した。

「PowerPort Strip PD6」「PowerPort Strip PD3」
「PowerPort Strip PD6」「PowerPort Strip PD3」

2020年の成長ドライバと位置づける完全ワイヤレスイヤホン

 サウンドコアブランドでは、2020年における強力な成長ドライバーの1つと位置づける完全ワイヤレスイヤホンの新モデル「Soundcore Liberty 2」(同:9999円/発売時期:11月27日)、「Soundcore Liberty Air 2」(同:7999円/発売時期:11月27日)を発表した。

 いずれも、cVc8.0ノイズキャンセリング機能を搭載。専用の「Soundcoreアプリ」を使って、特定の周波数帯域における音の聞き取りやすさを測定し、Hearing Profileを自動で作成する「HearID」機能に対応する。対応コーデックはAAC、SBC、aptX。

 Liberty 2は、10mmのダイヤモンドコーティングドライバーを搭載し、透明感のある高域を正確に調律されたサウンドを再現。Liberty Air 2は、タッチパッドで通話への応答や音楽の再生・停止・曲送りなどの基本操作ができ、ワイヤレス充電にも対応する。イヤホン本体のみで最大8時間(Soundcore Liberty Air 2は7時間)、充電ケース使用時で最大32時間(同28時間)の再生に対応する。

左から「Soundcore Liberty 2」「Soundcore Liberty Air 2」
左から「Soundcore Liberty 2」「Soundcore Liberty Air 2」

ロボット掃除機のサブスクサービス開始へ

 ロボット掃除機などを持つユーフィでは、月額980円~のロボット掃除機レンタルサービス「Eufyサブスクプラン」を発表。これはロボット掃除機に興味がありながら、価格が高いという理由から購入を躊躇している層に向けて展開するもの。対象になるのは約7.2cmの薄型設計のエントリーモデル「Eufy RoboVac 11S」(月額980円)と、吸引、水拭きが1台でできる最上位モデル「Eufy RoboVac L70 Hybrid」(月額2980円)の2モデル。

 通常18カ月の保証期間を最大24カ月まで延長するほか、継続期間が7カ月を超えると半年に1回、交換用パーツキットを無料で申し込めるメンテナンスオプションを付帯する。受付開始は2020年1月中旬を予定している。

 あわせて、新モデルとしてコードレスクリーナー「HomeVac S11 Go」(同:1万6999円/発売時期:2020年春頃)とハンディクリーナー「HomeVec H11」(同:3999円/同:2020年春頃)を発表した。

 S11 Goは最大120Wの強力吸引で、サイクロン構造を含む5層のフィルターを搭載し、排出する空気をクリーンに保てるとのこと。5種類の付け替えノズルを装備する。約210分の充電で、最大40分の掃除が可能だ。H11は、高さ335mm×幅74mm×奥行き74mmで、重量約600gのコンパクトモデル。コンビネーションノズルを備える。約150~210分の充電で、最大13分の掃除ができる。

「HomeVac S11 Go」
「HomeVac S11 Go」
「HomeVec H11」(手前)
「HomeVec H11」(手前)

4Kプロジェクターのクラウドファンディング実施

 このほか、NEBULA(ネブラ)ブランドから、ホームプロジェクターの「Cosmos MAX」(販売価格:未定/発売時期:2020年春頃)と「Cosmos」(同:未定/発売時期:2020年春頃)を発表した。いずれもAndroid 9.0を搭載し、Wi-FiにつなげばNetflixやYouTubeなどの視聴が可能。Cosmos MAXは、4K HDR対応で、「Dolby Digital Plus」による3Dオーディオにも対応する。

 発売は2020年春頃としたが、米国ではKickstarterでクラウドファンディングを実施しており、開始48時間で1億円を集めた。日本でも12月18日にMakuakeで支援を開始する予定だ。

「Cosmos」
「Cosmos」

 同日には「Star Wars」デザインのモバイルプロジェクター「Anker Nebula Capsule ll R2-D2 Edition」(同:7万9800円)とモバイルバッテリー「Anker PowerCore 6700 デス・スター エディション」「Anker PowerCore 6700 ミレニアム・ファルコン エディション」(同:各3980円)も発表した。

 モバイルプロジェクターは、R2-D2のデザインが施された限定モデルで、付属のトラベルポーチと製品パッケージもオリジナルデザインを採用。R2-D2ボイスで起動する。Android TV 9.0を搭載し、YouTube、Amazon Prime Video、Netflixなどの視聴もサポート。前モデル「Anker Nebula Capsule」に比べ、明るさは2倍の200ANSIルーメン、解像度は1.5倍の720Pを実現する。サイズは高さ150mm×直径80mmで、重量約740g。

 モバイルバッテリーは、デス・スターとミレニアム・ファルコンの2デザインを用意。独自のPowerIQ技術を搭載し、iPhone XSに約2.5回、Xperia XZsやGalaxy S9等のAndroid端末には1.5回以上の充電が可能だ。サイズは高さ96mm×幅43mm×奥行き23mmで、重量約125g。製品パッケージもオリジナルデザインを採用する。

モバイルプロジェクター「Anker Nebula Capsule ll R2-D2 Edition」
モバイルプロジェクター「Anker Nebula Capsule ll R2-D2 Edition」
モバイルバッテリー「Anker PowerCore 6700 ミレニアム・ファルコン エディション」「Anker PowerCore 6700 デス・スター エディション」
モバイルバッテリー「Anker PowerCore 6700 ミレニアム・ファルコン エディション」「Anker PowerCore 6700 デス・スター エディション」

 アンカー・ジャパンでは、プロ登山家の竹内洋岳氏とスポンサー契約を締結。竹内氏は、標高8000m超の全14座の完全登頂に日本人として初めて成功した人物。過酷な挑戦の中でアンカー製品を使用していたことがきっかけで今回のスポンサーシップに結びついたとのこと。竹内氏は、ブランドの魅力を発信していく役割を果たすほか、特別企画商品のプロデュースや開発面でのアドバイスなども担っていくという。

左から、アンカー・ジャパン 代表取締役の井戸義経氏、プロ登山家の竹内洋岳氏
左から、アンカー・ジャパン 代表取締役の井戸義経氏、プロ登山家の竹内洋岳氏

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