アップル、グーグル、サムスンが進める2022年スマートウォッチ計画 - (page 2)

Apple Watch SE 2

2020年に登場したApple Watch SE
提供：Lexy Savvides/CNET

　この秋の製品発表シーズンの目玉は、うわさされているApple Watch Series 8となるだろう。しかし筆者が個人的に最も期待しているのは「Apple Watch SE」の次世代バージョンだ。廉価モデルのSEがフラッグシップモデルと大きく違うのは、血中酸素量や心電図の測定といった、高度な健康トラッキング機能がないことだ。しかしApple Watch SEはSeries 7より120ドルも安い上に、Apple Watchの主要機能をほとんど備えた万人受けするモデルとなっている。具体的に言えば、Apple Watch SEにはアクティビティートラッキング、転倒検出、不規則な心拍リズムの通知、「Apple Pay」対応、「iPhone」への通知といった機能が盛り込まれている。

　2020年以降、新しいApple Watch SEは登場していないため、2022年はアップデートを期待したい。次世代Apple Watch SEの情報は少ないが、2021年6月のBloombergの記事によると、2022年の下半期には新バージョンが登場する可能性があるという。これまでのパターンから推測すると、アップデートの内容はプロセッサーの刷新、デザイン面の調整、新色の追加といったところだろう。ただし、これはあくまでも過去の製品発表に基づく予想にすぎない。

　SEは廉価モデルなので、フラッグシップモデルの次世代バージョンと比べると機能は限られる。前述したような健康機能が搭載されない可能性に加えて、現行のSEはSeries 7より画面が小さい。常時表示機能もなく、充電速度も劣る。

　もし、Appleが次世代SEにこうした機能のいずれかを搭載するとしたら、筆者がほしいのは常時表示機能だ。アイドル状態でも画面が表示されていれば、時計としての使い勝手は格段に向上する。筆者はAppleのハイエンドウォッチとSEの両方を使っているが、SEに関する数少ない不満点の1つが常時表示機能だ。Series 8には常時表示以外にも、豊富な健康機能や大画面といったSEと差別化できるポイントがたくさんある。「Apple Watch Series 3」（199ドル、日本では税込2万2800円）が近いうちに販売停止になるとのうわさもあるため、新型SEはコストパフォーマンスを重視する消費者向けの選択肢として、Apple Watchのラインアップに欠かせない存在となるだろう。

サムスンGalaxy Watch 5

Galaxy Watch 4
提供：Scott Stein/CNET

　サムスンのGalaxy Watchは、「Android」ユーザーにとって最高のスマートウォッチの1つであり、年内に「Galaxy Watch 5」が登場するといううわさがある。新型モデルには「Galaxy Watch 4」に似た円形のディスプレイ、GoogleのWear OS、大型バッテリーと温度センサーが搭載される可能性が高い。情報元はSamMobileと、韓国のETNewsだ。SamMobileは、サムスンが規制当局に提出した書類から新型Galaxy Watchのバッテリーに関する情報を得たとしている。

　現在のうわさから判断すると、Galaxy Watch 5は劇的なアップグレードというより、Galaxy Watch 4の微調整となる可能性が高い。しかし、4でも滑らかな動作、鮮やかな画面、豊富な健康機能は実現されているので、個人的には小幅な改善でも不満はない。

　現行のGalaxy Watch 4の最大の問題点の1つはバッテリー持続時間が短いことだ。Galaxy Watch 5では、この問題に何らかの手が打たれる可能性がある。大規模アップデートでは、Googleのアプリやサービスとの連携強化を期待したい。こうした改善が実現すれば、Googleとサムスンのエコシステムの間でどちらつかずになっているという印象をぬぐい、シームレスなAndroid体験を提供できるようになる。