そこでNFTの出番だ。NFTはデジタルアートの代名詞になっているが、中心的な機能はデジタル資産の所有権を証明するということだ。デジタル資産はどんなものでもいい。動画でも、歌でも、ゲーム内アイテムでも。こうしたデジタル資産は、仮想通貨を介して現金化できる。そして、メタバースがこれらのツールを使う場を提供する。メタバースは、何百人、何千人というユーザーが同時に集まれるオープンワールドだ。似たようなものは数年前から存在していた。例えば、「Second Life」や「フォートナイト」などがそうだ。だが、暗号資産推進者によって見直されている。
Excited to announce my investment in @yugalabs , the #Web3 company behind the biggest #NFT brands in the world in @BoredApeYC , @cryptopunks, and more. pic.twitter.com/sA8BCiRAYX
— Timbaland (@Timbaland) March 23, 2022
We are super excited to be unveiling the teaser image of the P2E game we are currently developing with @BoredApeYC that will be adopting the @apecoin pic.twitter.com/9iL4O7035p
— nWay (@nWayGames) March 16, 2022
2000年代に流行した、リアルな生活のシミュレーターだったSecond Lifeで、アバターの服やアイテムをNFTで所有すると想像してみよう。NFTとして購入した服に飽きたら、他のユーザーにそれを売って金を取り戻せる。もっといいのは、自分で作ったアイテムがコミュニティー内で人気を博せば、それを売って利益を得られる。建築家によるバーチャルなビルの設計など、メタバース内ではサービスの提供もできるだろう。対価は仮想通貨で支払われる。土地も販売できる。買った土地に看板を設置し、広告表示で報酬を得るなど、好きなことができる。
つまり、新しい経済の創造だ。あるいは、少なくとも、そうなることが期待されている。現在、SandboxやDecentralandなど、稼働中または開発中のWeb3メタバースが幾つかある。だが、暗号資産とNFTに投資したことのない人々の関心を集めたサービスはまだない。
多くのNFTプロジェクトでは、メタバースとそのための独自トークンを作成する構想があるとしている。そうしたプロジェクトの多くは詐欺だったり、それを実現するほど成功していなかったりするが、Yuga Labsはメタバースを構築するための有用なツールを備えているという点で他とは異なる。それは、NFT文化圏外にも通用するブランド、高い時価総額の仮想通貨、トップクラスのゲームデザイナーを雇うのに十分な資金だ。だが、難しい点もある。人々が本当に長時間過ごしたいと思えるような世界を構築することだ。
時間こそがメタバースの本当の通貨だ。ソーシャルメディアと同様に、メタバースは広告に利用される。ゲームと同様に、人々はデジタルアイテムに金を払う。だが、十分な数の人が見なければ広告は効果的ではないし、デジタルアイテムは、それが存在する世界に意味がなければ価値がない。価値のある世界の構築は、サルのアバター集団にとっての次のステップとは考えにくい。
Othersideが価値のあるメタバースになるかどうかはまだ分からない。だが、1つだけ確かなことは、2022年末にBAYCがどんな状態になっていようと、右クリックして保存することはできないだろうということだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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