Amazonを相手取った反トラスト法訴訟について、裁判所が棄却の判断を下した。Amazonは、自社サイトでの販売価格をAmazonサイトより安くしたサードパーティーの販売業者にペナルティーを課しているとして訴えられていた。
この訴訟は、米ワシントンDCのKarl Racine司法長官がコロンビア特別区を代表して5月に起こしたものだ。同氏は、Amazonが外部業者の商品価格設定に対して過剰な影響力を持っているために、価格が吊り上げられ、消費者に損害を与えていると主張していた。
しかし、ワシントンDC上級裁判所の判事は米国時間3月18日、Amazonによる棄却の申し立てを認めたと、The Wall Street Journalは報じている。The New York Timesの報道によれば、裁判所の記録には棄却の理由が記されていないが、Law360によると、Amazonのポリシーが価格の上昇につながるという証拠はないと裁判所は判断したという。
Racine氏の事務所は棄却を不服とし、法的措置を検討していると述べた。
Amazonにもコメントを求めたが、回答はなかった。
Racine氏の訴えでは、Amazonの手数料分を埋め合わせるためにAmazonでの販売価格を高くしたサードパーティー販売業者は、他の場所で値上げを強制されたりAmazonから特権を剥奪されるリスクを負ったりする状況にあるとされていた。
Amazonは2019年、出品業者が同社のマーケットプレイス以外でより低い価格で商品を販売することを明示的に禁止する契約条項を削除した。しかしRacine氏によると、類似の条項が今でも有効で、それによって実質的にその制約が残っているという。Amazonは、他のサイトでより安い価格で商品を販売している出品業者に対し、顧客がワンクリックで商品を購入できるボタンを商品ページから削除でき、また出品業者に対する出品許可を取り消すこともできる状態にあるとInc.は報じていた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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