凸版印刷のグループ会社であるBookLiveは2月16日、プロ・アマ問わずあらゆるクリエイターのためのポートフォリオ+マネタイズ機能を備えた統合プラットフォーム「Xfolio」を2月17日に開始すると発表した。
同社は、1988年に凸版印刷のコンテンツ配信事業からスタートし、2003年に携帯電話向けに世界ではじめてマンガのコマ配信を開始。その後、2011年にコンシューマーサービスに特化したBookLiveをスタートした。
2021年のクリエイターエコノミー協会のまとめによると、個人の情報発信やアクションによって形成される経済圏は近年「クリエイターエコノミー」と呼ばれ、市場規模は約1042億ドルと推定されている。中でも、電子コミック市場では、印刷や物流といった物理的な制約がないため、世界で新たな進化が進んでおり、クリエイター個人で作品を発信するインディーズ市場と商業市場の垣根が低くなっている。
一方で、クリエイターをとりまく環境を見ると「発信ツール」と「マネタイズ」という2つの大きな課題がある。クリエイターは、作品の発表だけでなくSNSやファンサイト、グッズ販売サービスなど、さまざまな「発信ツール」を使いこなす必要があり、これらの運営には労力が必要となる。
また、同社の調査では、クリエイターの作品から生じる収益の月平均は約7万円となっており、「マネタイズ」にも課題があるという。このことから、現状の「発信ツール」と「マネタイズ」に関する問題の改善は、クリエイターの持続的な創作活動の直接的な支援につながると考えている。
そこで同社は、これらの課題を解決しクリエイターを支援するには、クリエイターとファンとのより緊密で自由なコミュニケーション・作品発表の場が必要であると考え、Xfolioを開始するという。
Xfolioは、「すべてのクリエイターに、スポットライトを。」をコンセプトにした、統合プラットフォームサービス。
これまでのクリエイター向けプラットフォームにも、各機能において最適化されたサービスはあったが、ひとつのサービスでポートフォリオからファンコミュニティ、マネタイズまでを統合的に展開をしているサービスはないという。
Xfolioでは、自由かつ簡単にページの編集ができる「ポートフォリオ機能」に加え、ダウンロード販売やリアル商品販売(自家通販)などが可能な「SHOP機能」、クリエイターとファン、ファン同士の交流の場となる「ファンコミュニティ機能」などが利用可能。
独自機能として、ポートフォリオをギャラリーに見立て、原寸大の作品ファイルをそのまま販売できる「原寸大ダウンロード機能」や、クリエイターごとに体裁の大きく違うポートフォリオ群の中から作品・商品を横断的に検索できる独自の検索機能などを用意した。
さらに、閲覧数に応じて広告収益を分配する「広告収益還元機能」や、低水準に抑えられたサービス手数料も特徴だという。
ファンは、応援するクリエイターの作品を自由に閲覧するだけでなく、コミュニティでクリエイターやファン同士との交流を楽しんだり、クリエイターが販売する同人誌やグッズをポートフォリオから直接購入したりもできる。
同社によると今後は、マンガ・イラスト以外のカテゴリ追加に加え、新しいマネタイズ機能(投げ銭・NFTアート販売など)などの追加も予定する。
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