「ファスト映画」アップロード主を逮捕--毎月約10万の広告収入、家宅捜索状況を限定公開

飯塚 直 藤代格 (編集部)2022年02月17日 08時10分

 コンテンツ海外流通促進機構(CODA)は2月15日、宮城県警察本部生活環境課と塩釜警察署が、「YouTube」に映画を無断でアップロードしていた男性1人を著作権法違反の疑いで逮捕したと発表した。

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 アップロードしたのは、映画を短く編集した、いわゆる「ファスト映画」と呼ばれるもの。2021年1月から7月の間、「パプリカ」「君の名前で僕を呼んで」「パラサイト 半地下の家族」をそれぞれ権利者に無断で10分程度に編集、ナレーションを付けるなどして、YouTubeにアップロードし、広告収益を得ていたという。

 ファスト映画は、2021年6月に日本で初めて宮城県警本部と塩釜署による摘発が行われ、容疑者3人が著作権法違反の疑いで逮捕されている。また、容疑者3人以外にも、ナレーションを担当するなど共謀して著作権侵害に関わっていた疑いがあるとして、7月に関東在住の男性ら2人が著作権法違反の疑いで仙台地方検察庁に送致されている。

 宮城県警では、県内の大学の学生ボランティアと協力し、オンライン上のさまざまな著作権侵害を発見、掲載したリストを作成しているという。

 2021年8月にこのリストがCODAに提供された際には、今回摘発対象となったアカウントも含まれていた。

 今回逮捕された男性は、2021年6月、日本で初めてファスト映画のアップローダーらが逮捕された際、アップロードしている1人としてメディアのインタビューに答えており、「2020年4月からファスト映画の制作を始め、これまでに50本ほどを投稿。毎月10万円、計150万円の収入を得ている」などと発言。自らの行為を適法であると主張していた。

 また、YouTubeで「歌ってみた」などの音楽利用が包括的に認められている例や、YouTubeの機能の中で「コンテンツID」といった、権利者が違法動画を見つけた際に「マネタイズ」を選択できる仕組みが存在することを根拠に、自身の行為を正当化する発言も繰り返していたという。

 しかし、CODAはファスト映画では、そもそもその前提となる権利者との間で包括契約がないと指摘。また、コンテンツIDは権利について許諾の判断をつけるものではなく、仮に収益化されていたとしても正式許諾があると認められるものではないとしている。

 なお、男性は2021年12月に家宅捜索が行われた際、その状況をYouTubeの「メンバー限定」動画として公開。視聴するために1カ月あたり500円の会員登録をするよう呼び掛けていたという。

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