削るべきか削らざるべきか?--AIは歯科医よりも歯を知っているかもしれない - (page 3)

Greg Nichols (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2022年02月13日 07時30分

--患者の反応はいかがですか?

 歯科医は、このテクノロジーで最も気に入っているのは患者の反応だとよく言います。患者にとっては、こうした技術があること自体が素晴らしいことであり、歯科医がそのような最先端の診療技術を提供していることを高く評価します。また、AIは患者が医師の診断を理解するのに役立ちます。レントゲン写真上の不明瞭な斑点を指して「分かりにくいですが、これが治療の必要な虫歯です」と説明するのではなく、医師は、AIが明確に輪郭線を引いてラベルを付けた虫歯のレントゲン写真を患者に見せることができます。

 患者は、自分の口内がどうなっているのかをよりはっきりと理解できるので、医師が示す治療方法をより強く信頼できます。これは歯科医が私に報告してくれることですが、AIによって患者とのコミュニケーションが改善し、それゆえ患者からの信頼が高まり、うまくいけば患者の定着率向上につながると考えるのは合理的だと思います。

 われわれの製品を導入した診療所が増えているので、患者視点の事例報告を検証する目的で、現場での影響を調べる研究を進めています。われわれはその研究を、ドイツで学術的支援を受けて開始しました。解明したいことはたくさんあります。AIは診察の高速化に役立つだろうか? 患者は、AIを使わない医師より使う医師を信頼しているだろうか? 患者がAIを使う医師からの治療を受け入れる率は高いだろうか? 幾つかの質問には、すぐに答えられるはずです。

--10~15年後、テクノロジーによって歯科医と患者の経験はどう変わると思いますか?

 世界中のほとんどの歯科医院が何らかのAIを導入していると予測します。多くの診療所が、臨床と運用の両面に導入するでしょう。カルテ作成、スケジュール管理、在庫管理などのタスクは、現在より大幅に効率化されるでしょう。治療コストの低下、受け入れ可能な患者数の増加、医師と患者の高品質な意思疎通などのメリットが得られるでしょう。臨床の観点からは、患者ケアの水準が全体的に高くなり、患者全体の口腔健康が向上するでしょう。

 さらに長期的には、AIによってさらに予測的、予防的な歯科治療が促進されると期待しています。患者の口腔の外からの多様なデータ(医療記録、家族歴、生活習慣、ライフスタイルなど)を取り込み、各患者専用の治療コースの開発と、これまで特定患者の反応はいかがですが困難とされてきた口腔と身体全体の健康の関連の解明の両方に役立てられると予想するのは不合理ではありません。先程指摘したように、歯科医は他のどの分野の医師よりもAIへの関心が高いです。ですから、AIによって口腔を心臓、肺、脳への窓に変換する洞察を得られれば素晴らしいだろうと思います。実現には15年以上かかるでしょうが、実現したら、それはAIのお陰でしょう。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画広告

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]