アイサンテクノロジー、ティアフォー、損害保険ジャパン、岡谷鋼機の4社は2月1日、愛知県が実証主体を務める、複数の自動運転車両の遠隔監視を目指した実証実験への参加を発表した。
NTTドコモを幹事会社とし、長久手市の「愛・地球博記念公園」で、「リニモ駅から園内目的地へのシームレスな移動」をテーマに実施する。
三菱電機が提供する、公園内6カ所の乗降ポイントに設置した停留所端末を活用するオンデマンド運行管制システムを活用。公園内に設置した遠隔管制室からの「複数台の自動運転車両の一元的な遠隔監視」のもと、最大4台の自動運転車両が公道と公園内を同時に運行するという。
車両は「JPN TAXI」1台、「ゴルフカート」2台、「Milee」2台で、いずれもオンデマンド運行管制システムと直接連携できる自動運転OS「Autoware」を搭載する。期間は2月10日~13日で、1便当たりの試乗定員は2人、別途オペレーターなどが数人同乗する。そのほか、映像伝送システムを提供するENWAが協力機関として参加する。
走行ルート上や車両内に設置した複数のカメラ(路側/車載カメラ)は5G、LTEに接続しており、遠隔管制室へ映像を伝送する。
カメラから伝送する映像には、ドコモの「AI映像解析技術」を活用。映像から検知した歩行者や車両を遠隔管制室のモニターで視覚的に明示し、遠隔監視員はいち早く危険を察知できるという。
路側カメラには、専用のカメラと通信機器の代わりにスマートフォンと映像伝送システム「DiCaster」を採用。高精細で低遅延な映像を用いた遠隔監視を比較的安価に実現できることを実証する。
公園内を自動走行するゴルフカートとMileeは、オンデマンド運行管制システムでリアルタイムに制御される。両車両は通常時2台体制での運行となるが、同システムで予約状況や混雑状況を考慮し、増便や減便といった車両台数の変更、経路変更、スルー(乗降予定がない乗降ポイントには立ち寄らずに目的地へ移動)などを自動で設定するという。
これらの技術によって、自動運転の安全な運行と遠隔監視員の負荷軽減の両立を図り、将来的な運転席無人で走行する複数の自動運転車両を1カ所から遠隔監視することの実現につなげていくとしている。
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