マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは、3Dプリンターで出力する物体に見えないQRコードを埋め込む技術「InfraredTags」を開発した。
InfraredTagsは、肉眼だと見えないが、赤外線を捉えられるカメラで撮影すると読み取り可能。埋め込んだ物体の識別や追跡に利用できるほか、その物体の関連情報を伝えたりすることなどに使える。
こうしたコードを3Dプリンターで成形する物体に付与可能とするため、研究チームは可視光を通さず、赤外線をある程度透過する樹脂素材を選択。そして、物体の出力時にエアギャップを設け、QRコードを作った。
物体の内部にQRコードが存在するので、表面に印刷する場合と違い、こすれるなどして消えることがない。物体の用途によっては、見た目に影響を及ぼさない点もメリットだろう。もちろん、QRコードである必要はなく、バーコードやArUcoマーカー、単なる文字情報でも埋め込み可能だ。
また、異なる種類のフィラメントを使い分けられる3Dプリンターなら、赤外線を通す素材と通さない素材を組み合わせて成形することで、コントラストが高く認識しやすいコードを埋め込めると考える。
研究の紹介ビデオ(出典:MIT/YouTube)
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