パブロ・ピカソによる未公開の芸術品を所有できるかもしれないチャンスが到来した。しかも1人だけでなく、1010人にその権利が分け与えられるという。
多作の抽象芸術家で1973年に亡くなったピカソは、陶器の創作に取り組んでいた時期があり、出来上がった作品の数々は家族が財産として受け継いだ。今回、ピカソの孫娘のMarina Picassoさんとひ孫にあたるFlorian PicassoさんはNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)の形で、ピカソが制作したある陶器を撮影した画像1010件を販売するとAssociated Press(AP)が報じた。
NFTとは画像、動画、さらにはミームなどのデジタル資産とひも付けられた、唯一無二の識別情報だ。NFTを購入した場合、そのトークンは当該のデジタル資産を所有していることの証明の役割を果たす。仮想通貨と同様に、所有権はブロックチェーンに記録される。
NFTの対象となるのはおおむねピザほどのサイズのボウル型陶器だが、ピカソの相続人2人はこれまで、その全体像を公開していない。Marinaさんはこの陶器について、1958年に制作されたものだと説明している。APの記事に掲載された写真からはピカソの作品に特徴的な、黄色、緑、灰色の釉薬がランダムに塗られた様子がわかる。
このNFT販売は、NFTサービス会社のOrigin ProtocolおよびNifty Gatewayが担当し、1月28日から始まる。その後3月にSotheby’sが実際の陶器をオークションにかける予定だ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果