欧州宇宙機関(ESA)は、ラグビーボールのような形に引き延ばされた形状の太陽系外惑星「WASP-103b」を見つけたと発表した。
WASP-103bは、ヘラクレス座にある恒星「WASP-103」の周囲を回る惑星。この恒星は、大きさが太陽の1.7倍あり、温度が約200度高い。WASP-103b自体は、大きさが木星の2倍弱、体積が1.5倍。主星であるWASP-103の極めて近くを回っており、公転周期は1日に満たない。
宇宙望遠鏡「Cheops(ケオプス)」「Hubble(ハッブル)」「Spitzer(スピッツァー)」で得た観測データを解析したところ、WASP-103bの形は球状でなく、ラグビーボールのように変形してると判明した。変形の原因は、主星とのあいだで働く潮汐力だそうだ。
ちなみに、潮汐力は地球と月のあいだでも発生している。そして、この潮汐力によって、海の水はWASP-103bと同じように引き延ばされる。最終的に、この変形を我々は潮の満ち引きとして体験している。
主星のごく近くを公転する惑星が潮汐力で変形することは、以前から予想されていた。ただし、実際に観測で確認できたのは、これが初めてだという。
Cheops宇宙望遠鏡の紹介ビデオ(出典:ESA/YouTube)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」