米空軍は、ロケットで軍事物資や人道的支援を届ける手法の開発において、Elon Musk氏率いるSpaceXに支援を求めた。
SpaceXは、宇宙を経由した貨物のポイントツーポイント(2地点間)輸送の提供で、米国防総省と約1億200万ドル(約116億円)の契約を結んだ。
この契約は米国時間1月14日に締結されたもので、米空軍研究所のロケット貨物プログラムの一環だ。近年、SpaceXをはじめとする企業が大型ロケットの打ち上げ技術を相次いで市場に投入していることから打ち上げ価格は下落しており、今回の契約はこうした状況を利用する狙いがある。
空軍研究所でプログラムマネージャーを務めるGreg Spanjers氏はSpaceNewsの取材に対し、空軍は「地球上のどこにでも、人道的支援や災害救助への支援のために貨物を届けられる能力に大きな関心を持っている」と述べた。
米航空宇宙局(NASA)も、今後の月探査にSpaceXの宇宙船「Starship」を利用する契約を同社と結んでいる。Musk氏は、世界中でポイントツーポイントの商用旅客便にStarshipを利用できると示唆している。
宇宙を経由する国際便というビジョンにおいては、打ち上げと着陸に世界中の宇宙基地ネットワークを利用することが想定されていることが多いが、Spanjers氏はSpaceNewsに対し、空軍は潜在的被災地などの「厳しい場所」に着陸する方法を模索していると述べた。
Spanjers氏は、ロケットの打ち上げを手がける他の企業が、今後同様の契約を獲得する可能性もあると語っている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」